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2015年12月26日23:40

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ハイランド種の牛



水曜にロッテルダム南部マース川の河口にある広大な昔からある砂丘・砂州を歩いたということを記した。 その時海岸沿いの風を避けて内陸部に入り灌木の間にある何ヘクタールかを鉄条網で囲ってある保護区に入った。 中から外に傾いた木戸を上げるようにして入った。 これは中の牛や羊が外に出ないよう、また外から散策する人々が鍵がなくともちょっと押し上げ気味に開ければ出入りできるどこにでもある木戸だ。 木戸を入ると両側から灌木が迫っていて小路が出来ていてそこに茶色の大きい毛むくじゃらの牛の尻が道を邪魔している。 普通の乳牛なら尻を叩けばそのまま前にのっそりと移動するので何と言うこともないのだがこの大きい角をもつ毛むくじゃらの牛はそうはいかない。 もともとはスコットランドの肉牛用らしいのだが寒さに強いのであちこちのこういう環境保全区、砂丘を徐々に植生のある林にしているような保護区には放たれている。 これは海を干拓して陸地を作ってきたオランダ人たちがまだ塩気のある土地に羊を放牧してその糞を肥料にして徐々に植生を作っていくのと同じで単に肉や毛を採るだけの為だけではない。  柵の外に、凶暴にもなりえるのでできるなら20m以内に近づかないことと注意書きがあったので柵にそって回り込み道を探した。 丁度日当たりのいいちょっとした窪みがあったので我々家族4人ばらばらに座って弁当を開けた。 水飲み場の小池を挟んで正面に雄牛が見え、そこから水辺に沿って3頭牝牛が日当たりの一番いいところに寝そべっている。 

先ほど我々に尻を向けていた雄牛は今では我々の正面15mほどのところではあるけれど別段息を荒げることもなくそのままこちらを眺めている。 なるほど、雄牛がそこを占拠しているというのは自分の牝牛たちを外敵から守る、という為の戦略的要地なのだろう。 オランダのあちこちに散らばるこういった自然公園を歩いて来てあちこちでこのハイランド種を見てきているけれど3頭も牝牛を連れてハーレムを作っているのを見たのは初めてだ。 夫婦に子牛というのはあちこちでみている。 テリトリーもあるのだろうし気も荒いのだから雄牛を何頭も一緒にして置くと、ことに牝牛がいると問題になり何ヘクタールかの比較的狭い敷地ではこう言うことになるのだろう。 

そのうち立っていた雄牛が我々に退屈したのか寝そべり始め、こちらも遅い昼食を済ませたのでよっこらしょと立ち上がりあちこちに散らばる大きな糞を避けながらまた順路を辿ったのだった。
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