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2015年09月28日12:24

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【バレエ】ユニバーサル・バレエ「ドン・キホーテ」(27日)

日頃から軍事をネタにしたり、
韓国をいじりまくっているから、
私をネトウヨと思っている人もいるかもしれないが、
それは大いなる勘違いである。(笑)

戦争≒経済だった時代ならともかく、
(武器が重要な輸出品になっている国は今もあるが)
軍事について知れば知るほど、
戦争などすべきではない、という思いは強まるし、
野党の幼稚でくだらない屁理屈とは別の理由で、
安保や9条問題には、反対というよりも、
中途半端には触れるべきでない、と思っている。

韓国をいじるのは、漫画のようなお馬鹿なことを、
普通にやってくるのが可笑しくて、つい。(笑)


...それはともかく、ふと思い立ち、
表題の公演を観てきた。

前回の「白鳥」は特に感銘を受けなかったので、
最初はパスするつもりだったが、
ここの18番「シムチョン(沈清)」は面白かったから、
同じくコミカルな演目の「ドンQ」なら、
案外楽しめるかもしれない、と思ったからだ。

結果は、予想を大幅に、良い方向へ上回ってくれた。

メモが見つからないので、「白鳥」をいつ観たのか不明だが、
2010年は「シムチョン」で、去年はガラだったから、
11〜13年であるのは間違いなく、
ファースト・キャストに比べ、
セカンドは明瞭に見劣りするとかでなければ、
このバレエ団は、ここ数年の間に、
驚くほどのレベル・アップを果たしたことになる。

特に女性陣の伸張が著しく、
新国のビジュアルにKのテクニックを合わせ、
さらにロシアン・テイストをトッピングしたと言えば、
雰囲気は伝わるだろうか。

顔は整形の可能性があるとしても、
体型に関しては新国以上に厳しい審査基準があるようで、
均質性という点ではパリオペより凸凹感が少ない。

しかも以前のような線の細い印象がなくなり、
どのダンサーも立派な太ももをしている。
それが筋肉である証として、
動きが滑らかになり、足音も驚くほど静かだった。

現芸監のブライアン・ユさん(2009年就任)は、
前芸監のヴィノグラドフさんのもと、副芸監も務めていたから、
彼もまた上半身を大きく優雅に使うロシアン・スタイルを継承したのだろう。
そしてヴィノグラドフさんの目指していたものが、
ここへきて、ようやく結実したようだ。

加えてこのバレエ団の男性ダンサーは長身で脚も長く、
がっちり体型のイケメン揃いで、
以前から女性群舞より見応えあったから、
こうなると付け入る隙が無い。

無理矢理揚げ足を取るなら、(笑)
新国的な上品さが今回の演目には合わなかったくらいか。
それですら、男性群舞が主体となる、
ロマの野営地場面には当てはまらず、迫力満点だった。

キトリはカン・ミソンさん。
初日の主役も務めた、今季来日のファースト・キャスト。
2002年入団の中堅どころで、
プログラムには「パワフル」「華やか」の単語が並ぶが、
実際は羽毛のふわふわしたオデットが似合いそう。

もっとキトリ的な陽性イメージの人もいたが、
音楽性に富み、表情豊かで、丁寧かつ安定した踊りは、
たしかに主役のものだった。

バジルはコンスタンチン・ノヴォショーロフさん。
2004年入団のワガノワ出身者で、
長身で手足も長いのだが、おでこから上が大きいため、
表情もどこか愛嬌があって、王子というよりは、
バジルやフランツが似合いそうだから、まさに適役。(笑)

ダイナミックでありながら優雅なパフォーマンスは、
盛大な拍手を貰っていた。
このレベルの人がゲストではなく正団員なのが羨ましい。

エスパーダはキム・テソクさん。
絵に描いたような韓流スター的風貌で、
アクセントの付け方は西欧人のエスパーダとはやや異なるが、
それでも十分格好がいい。

体躯は揃っているものの、
顔は案外個性的な男性陣に対し、
女性陣は美人揃いではあるが、
なんとなく顔立ちがみな似ているため、
識別点は人種か衣装、胸のサイズくらいしかない。

その中で目立っていたのが、
ラトビア出身のエブリナ・ゴドゥノヴァさん。
まだデミ・ソリストだが、並み居るソリストたちを抑えて、
キトリの友人や夢の場の目立つポジション、
3幕のヴァリエーションを担う実力者だ。
入団年は不明だが、モスクワとロイヤルで学んでいるらしい。

夢の場の出来も素晴らしく、群舞は優雅で静か、
森の女王も失敗はあったものの、
威厳のある良い踊り手で、リラ精やミルタが似合いそうだ。

整ったスタイルのダンサーの中にあって、
唯一? ころんとした印象だったのが、
キューピッド役のキム・ユソンさん。
パンサのように、何かお腹に巻いているのだろうか。

日本にはQPの名手が何人もいるから驚きはしなかったが、
キトリ、森の女王と並んでも極端な遜色はなく、
3人のバランスが取れているというのは貴重だ。

街の踊り子の場面では、
ナイフの代わりに脚の長いゴブレットを使ったり、
野営地の人形劇を割愛するなどして
時間の短縮を図っている以外は、
3幕冒頭に狂言まわしのある、よく見かける版で、
編曲もロシアのものがベースになっているようだが、
(シビックセンターの音響設備は良くない。音がこもる。
区役所の無駄に豪華の部分の予算をまわしてほしかった)
プログラムを見ても演出家や編曲者の名前がない。

わからなくても困りはしないが、
バレエ作品では重要な要素ではあるから、
次回からは忘れずに記載してほしいものだ。

 *事務局に問い合わせたところ、ヴィノグラドフ版とのことでした。

セギディーリャの帽子やガマーシュのメイクなどが、
どことなく韓国風なのはご当地バージョンということで、
演出に新味はないが、
踊り手の実力で観客を魅了した舞台だった。

2010年からは毎年日本に来ることにしたようだから、
来年は何を持ってきてくれるのだろう。今から楽しみだ。
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