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2009年08月25日08:46

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【バレエ】世界バレエフェス「ガラ」(その1)


師匠の感想を、3回に分けてお届けします。(^^)

どーせ良い席は当たらんだろう、と試合放棄したぱろですが、
感想を拝見していると、ダメ元で挑戦すべきだったかな〜?
と、ちょっと後悔してます。(^^;)

       *     *     *

【第1部】

★「白鳥の湖」第1幕よりパ・ド・トロワ(振付:グレアム・マーフィー)
 ルシンダ・ダン
 レイチェル・ローリンズ
 ロバート・カラン

やっぱり、ダンさんは腕がきれいになったね〜。
身体能力があって表現力があって、振り回していた腕が美しくなれば、
これはもう言うことないダンサー。

ローリンズさんも全身で語れる人だ。
トロワの音楽でヴァリエーション無しなので、とても短い。
もっと観たいと思わせるのが狙い? (^^)


★「カルメン」(振付:ローラン・プティ)
 タマラ・ロホ
 フェデリコ・ボネッリ

ボネッリさんは甘さがあって、手先脚先がきれいで、
プティ版ホセが似合ってる。
ロホさんが似合い過ぎるくらい、似合う。黒髪ショートカットも新鮮。
ベッドに横たわっているだけで存在感があり、
肩を少し動かすだけで、ゾクっとする。
ホセはソロの後、煙草をふかして椅子に座り、
カルメンのソロをさほど興味なさそうな振りをして眺めてる。

カルメンのソロの後半、
ホセの近くで背中から脚から全身で誘いをかけるのだけど、
その色気といったら、ホセが思わず音を立てて
勢い良く立ち上がるのが当然なほど。
アダージョで見せる表情も艶めかしく、ホセも情熱的になっていく。
二人の踊りのタイミングもぴったりで、濃厚なPDDに引き込まれた。


★「ダンス組曲」(振付:ジェローム・ロビンズ)
 ニコラ・ル・リッシュ

「エトワール・ガラ」でルグリさんが踊った演目。
ル・リッシュさんが踊ると、また違う味わい。
髭を剃り若々しい雰囲気で、のびのびと踊る朗らかな明るさがある。
踊りが大きくダイナミック。
チェロ奏者の遠藤さんともコンタクトがとれていたので、
「エトワール・ガラ」より作品としてまとまっていた感じがした。


★「いにしえの祭り」(振付:ジョン・ノイマイヤー)
 エレーヌ・ブシェ
 ティアゴ・ボァディン

赤いスリップドレスのブシェさんが美しい。
腕も脚も雄弁だけど、とりわけ脚に見惚れる。

ボァディンくんもジャケットを脱いだ正装が似合っていたし上手いけど、
美しすぎるブシェさんに霞み気味。ひたすらうっとり観てしまったので、
作品解説にあるような「出征前の最後の宴」というのは全然わからなかった。


★「ジゼル」より第2幕のPDD(振付:ジャン・コラーリ /ジュール・ペロー)
 アニエス・ルテステュ
 ジョゼ・マルティネス

音楽が上野&ガニオ組と違う。パリオペ仕様かな?
お墓の位置が東バみたいに手前ではなく舞台奥なのもパリオペ仕様?

百合の花を抱えてマルティネスさんがやってくる。
マントをお墓の前に纏め、その上に花を捧げる。
ガニオくんとはマントの使い方が違うんだ〜。

ルテステュさんのジゼルは無表情で精気が無く、
本当に死者の霊が踊っているようだった。
でも無機質で冷たいのではなく、僅かに残るジゼルの記憶で
必死にアルブレヒトを守っているような。

アルブレヒトと踊っても、
もう心を交わすことも出来ない無念さみたいなものがある。
いくらアルブレヒトが後悔しても遅すぎることがわかっているような感じで、
無表情だけど無感情ではなく、顔に表情はないのに感情は伝わってくる。

二人は十字架をかたどることなくミルタに許しを請い、ヴァリエーションへ。
アルブレヒトのヴァリエーションの後はやはり倒れ込まず、
ガニオくんとは違い上手側のミルタの方に胸に手を当て跪くようにし、
そこから崩れて倒れていた。

パフォーマンスは上野&ガニオ組より長く、音楽は夜明け鐘を告げる。
ジゼルは喜びの表情を浮かべることは無かった。
二度と会えない哀しみの方が強いように見えた。

別れの場面からアルブレヒトの慟哭が聞こえるような激しいソロで幕。
ジゼル2幕のエッセンスを全て見せてくれた充実した舞台に、
涙がこぼれ落ちた。


【第2部】

★「ジュエルズ」よりダイヤモンド(振付:ジョージ・バランシン)
 ディアナ・ヴィシニョーワ
 ウラジーミル・マラーホフ

(初めて観た時は)意識が遠くなりそうだったこの演目の、
面白さに気付かせてくれた二人だから、楽しみにしてた。

やっとマラーホフさんの優雅なキラキラ王子が観られた。
ヴィシニョーワさんは、やっぱり絞ったんだね。
チュチュのボディが少し余ってる。
クラシック・テイストのあるものを踊ると、ロシアは強いなと思う。
この二人の前では、そのくらいしか言えない。

★「カンティーク」(振付:モーリス・ベジャール)
 エリザベット・ロス
 ジル・ロマン

長袖ハイネックの白いロングドレスにお下げのロスさんが、
ちょっと修道女みたい。
ロマンさんはユダヤの帽子を被ってスキップしたり、
踊りながらロスさんの衛星のようにまわってる。

あまり記憶に無いのは、早くも疲れていたのかな。


★「グラン・パ・クラシック」(振付:ヴィクトール・グゾフスキー)
 ポリーナ・セミオノワ
 フリーデマン・フォーゲル

黒というより濃いチャコールグレーのようなチュチュのポリーナちゃん。
フォーゲルくんは濃い藍色。

ポリーナちゃんがカッコ良く、男前にビシバシ踊る。テクニックも冴えている。
でもヴァリエーションの前半はパの繋がりが見えなかったりと、
踊り込んだ作品ではないのかもしれない。

ポリーナちゃんの男前ぶりもあって、
フォーゲルくんの柔らかいロマンティックな雰囲気が際立つ。
軽やかに高く跳躍した頂点できれいに静止して、
甘い爽やかな笑顔を投げかけるのは魅力的。
つくづく着地が重いのが惜しい。

2人ともきっちり踊っていだけど、格調高さは感じなかったな。


★「TWO」(振付:ラッセル・マリファント)
 シルヴィ・ギエム

ギエムさんが踊る最近の作品の中でも好きな演目なので、
何回観ても飽きない。ショートカットも似合う。
無駄が一切なくて研ぎ澄まされていて、
技を教えたら凄い格闘家になりそうだなぁと、いつも思う。


★「ソナチネ」(振付:ジョージ・バランシン)
 オレリー・デュポン
 マニュエル・ルグリ

ベビーピンクの衣装のデュポンさんに、ベビーブルーの衣装のルグリさん。
微笑みあって踊る雰囲気は、大人の素敵な恋人同士。
軽やかで淀みなく、いつまでも観ていたいくらいだった。


★「海賊」(振付:マリウス・プティパ)
 マリア・コチェトコワ
 ダニール・シムキン

何て優雅な少年奴隷〜。どこかの王子が、
あまりの可愛さとキラキラ感に海賊にさらわれちゃったに違いない。
白い衣装のアリって珍しいよね。白い衣装に黄金の飾りだから、
シンドバッドの王子と姫様みたいだよ。(^^)
コチェトコワちゃんも白いチュチュにティアラをのせて、お人形みたい。

アダージョは元々女性の見せ場だけど、
コチェトコワちゃんに風格があって、シムキンくんは本当に少年奴隷だ。
普段組んでないだけに、サポートは間とタイミングを計りながらで余裕無し。
これからの課題だね。

ヴァリエーションは、A、Bプロに比べるとエネルギー控え目な雰囲気。
とは言っても技を控えているわけじゃないし、
540を三連続はこの時だったかな。
だんだん記憶がゴチャゴチャになってきた。

コチェトコワちゃんも顔の角度を変えるフェッテをしていた気がする。
二人とも、気合いを入れて大業いれてます!
ではなく、サラッとやってのけるのが更にスゴいよね。
次に観られるのは、いつだろう。
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