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2007年12月29日08:34

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【4輪】運転手の視点

男児転落死 両親 「悲しみがいっぱい」 再発防止訴え

 「常に元気で明るくて私たちの光、宝でした」−。東京外環自動車道で24日夜、サッカーチームのマイクロバスから埼玉県ふじみ野市立東原小5年の吉崎健君(11)が転落、トラックにひかれ死亡した事故で27日、両親が心境を語った。

 健君の父親(42)は、「悲しみがいっぱいで、まだ信じられない」と涙をこらえた。「なぜサンタがクリスマスにうちの子を連れて行ったのか。悔しくて残念」と声を詰まらせた。母親(39)は、「人のことを思いやるとても優しい子」と健君をしのんだ。

 事故で、バスを運転していたコーチの引地功一容疑者(33)=自動車運転過失致死容疑で逮捕=はドアの開閉モードを自動に切り替えたり、ロックすることを忘れていたと供述している。

 父親は「大勢の子供を預かる側として、当然やるべきことがある。今回たまたまやっていなかったことはとても残念」とし、「走行中は扉が開かないようにメーカーにも工夫していただきたい」と再発防止を訴えた。

(産経新聞 12月28日)

       *     *     *

高速道路を走行中の車から子供が転落し、
後続車に轢かれるという痛ましい事故。

再発防止の願いを込めて、
運転手の視点による意見を記します。

ドアが突然開いた原因が何であれ、
転落した子が着席し、シートベルトをしていれば、
たとえ機器の故障で勝手に開いたのだとしても、
防げた事故でした。

車のドアロックは諸刃の剣です。
常にロックするよう言われていた時期もありましたが、
ロックするのは強盗や車上狙いなどに対する防犯のため、
走行中は事故を起こした際、迅速に救助できるようリリースしておく、
というのが昨今の常識となりつつあります。

車速感応タイプのドアロックを開発しているメーカーもありますが、
ダメージによりどのようなメカニカル・トラブルが起こるのか、
わからないのが車の事故です。
複雑な機構の故障により車内に閉じ込められて、
亡くなる方も出てくることでしょう。

機械まかせにするのではなく、
シートベルトの着用を小さい頃から習慣化するほうが、
事故の防止には効果的だと思います。


運転手はいわば船長のようなもの、
すべての事柄に対し責任を持たなければなりませんが、
現実問題として、自らハンドルを握る運転手は、
走行中はやはり運転に集中すべきです。

自転車代わりに気楽に運転している方もいますが、
自車のコンディション、路面状況、
周囲の人や車の動向などに常に気を配るなど、
車の運転は、本来は非常に高度の緊張と集中力を必要とするものです。

今回の事故では、車内にもうひとり大人が乗っていたとのこと、
彼が車内の子供たちの動向に気を配り、
転落した子に着席を促していればと思うと、残念でなりません。


また気の毒なのは、轢いてしまったトラックの運転手です。
事故の解説図によれば、隣の車線を走っていたわけですから、
車間距離不保持による過失ともいえません。
そもそも高速道路を走行中、目の前に人間が落下してくる、
という事態を想定しながら走っているドライバーはいるでしょうか。

路上の落下物は珍しくありません。
落下物の注意を促す表示もしています。
しかし、目の前に突然あらわれた「物体」に対しては、
高速道路では、避けるよりも「轢く」方が安全、とも言われています。

車体の下に挟み込み、前輪が浮いてハンドルが効かなくなったり、
跳ね上げてフロントガラスが割れ、視界を失う危険もあります。
それでも轢いたほうがいい、と言われるのは、
下手に避けようとすると、スピンや横転、追突など、
別の事故を引き起こす危険性がとても高いからです。

100キロを超える高速走行中、
ABSが働くような急ブレーキをかけ、
さらにハンドルで回避するというのはとても難しい技で、
練習していない人に突然やれと言っても無理な話です。

マスコミと御両親は、
運転手や機械に事故の原因と解決方法を求めていますが、
常に危険と隣り合わせという「車」の特質を理解し、
走行中はシートベルトをするとか、同乗者はお互い注意しあうなど、
安全に対する意識の改善こそが、
事故再発防止につながるのではないでしょうか。

これから車で帰省される方も多いことでしょう。
御家族、友人を悲しませないためにも、
どうぞお気をつけて!
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