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2024年04月22日04:34

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映画の新作公開が減れば減るほど、記憶が薄れた旧作を見直すほうがいいかも? リサ・クルーガー監督「のら猫の日記」(1996)。

日記を検索したら、僕は2009年に見ています。制作年度が1996年ですから、その時点ですでに13年前の映画。今じゃ30年近く前。僕は「モンタナの風に抱かれて」でスカ・ジョが好きになり、けっこう追いかけました。彼女が“出世”してコミック原作のブロックバスターにたくさん出始めて嫌気が差しましたけど、子役のころの作品はいい。

しかしこの「のら猫の日記」は、見ていることさえ忘れていました。どこで見たのかも定かではありません。これだけ記憶が揮発してしまうと、新作映画なんか必要なくなりますね。過去の日記を検索して思い出せたらしめたものですが、全く思い出せない場合がある。“私、もうあの人のことを思い出さない日さえあるんです”とは大違いですけど。

ということで12歳のスカ・ジョに再会しました。アマンダ(スカーレット・ヨハンソン)は孤児なのですが姉ロー(アレクサ・パラディノ)がいて、母親が唯一遺した遺産である車に乗って旅をします。行く先々で万引きしたり野郎にたかったりの暮らし。ホースを使ってガソリンを抜く方法を覚えてからは、順調に(?)旅が続きます。

しかしガソリンを手に入れるために男と寝ていたローは妊娠してしまい、堕ろそうとしても既に臨月となってしまった、という展開でした。そんな少女たちの逃避行が、悩みを抱えながらもすいすいと運ぶ、一風変わったファンタジーです。

冒頭、アマンダの語りで始まり、“夢で見た人と実際に出会ったことがある”という滑り出しですから、描かれるのはこの夢なのだと入ってしまえば、すんなりとドラマに乗れる映画でした。しかし、そうは問屋が卸さない。つまり映画として、ドラマとしての整合性みたいなものを、つい考えてしまうのです。だからラストも尻切れトンボに思える。

もっともこの映画を見た2009年には、11月にAFMで「フィッシュ・タンク〜ミア、15歳の物語」を見ており、日本語字幕なしでも圧倒的に痛烈な印象だったわけです。だから「のら猫の日記」のファンタジーは厳しく響かなかった。そして僕の記憶から消えていったのでしょう。でも今見直すと、このほんわかムードは、もっと評価していいな。

つまり臨月となったローは、マタニティショップでオバサン店員(メアリー・ケイ・プレイス)を見かけ、その知識が必要だからと誘拐してしまうのです。そんなトンデモ映画を、マジで考える人、少ないと思うなぁ。って僕は結構マジに受け止めたけど。

なにしろ「モンタナの風に抱かれて」より前の作品です。あのころスカ・ジョに目をつけた野郎ども(僕を含む)なら見逃しません。あの映画でスカ・ジョよりもキャサリン・ボスワースに目が行った人は、邪魔だからちょっとあっちへ行っててね。クリスティン・スコット・トーマスの色気を選んだ人は許す。←って何を?

てなわけで、メアリー・ケイ・プレイスおばさんが活躍します。誘拐されながらも、隙あらば脱出をと挑みつつ、少女たちに気持ちが入っていくという、まさに映画ならではのノリが僕には素敵でした。これなら「再開の時」で亭主を貸し出したグレン・クロースの気持ちも理解できます。←って、本気か?←ケビン・クラインに聞きなはれ。

てなわけで、絶望的な結末を描くことなく映画は終わります。結末が見えて楽しめない貴方、それは正しい反応です。結末を見ようとせず、実際に悪の道に走る貴方、勝手に破滅しなはれ。とは言うものの、シニカルにだけ現実を意識していたら、生活がしんどくてたまりまへんで。ま、気楽に行きましょ。

つまり昨年のアレで浮かれていたダメ虎でさえ、ここにきて6連勝してますねん。世の中、そんなに棄てたもんではありませんな。とはいえウクライナとかガザ地区の問題はくすぶり続けている(大炎上と言うべきか?)わけで、頻繁に起きる地震にも注意が必要です。心配事ばかり気にしていたら辛抱たまりまへんでぇ。気イつけてや。

写真3の箱の中にはトカゲが入ってますねん。あんなもん、よう触りよるなぁ。
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