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2019年10月21日00:18

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Have a Dream〜7〜明日からのワールドカップ

日本の目標はベスト8だった。目標は達成するためにある。目標以上の成績を残すことはあまりない。サッカーの日韓大会も初のグループリーグ突破を狙って達成したがその勢いでのベスト8進出はできなかった。心のどこかに達成感があったのだろう。

南アフリカの目標はもちろんベスト8ではなく優勝のはずだ。日本の開幕試合、ロシア戦の翌日に行われたPOOL B のニュージーランド対南アフリカの試合を観たとき、このカードが最後に決勝で当たるのかなと何となく思った。奥の手は見せずに決勝まで取っておこうねと言いながら試合をしているように見えたのだ。

そして日本が目標であるベスト8進出を果たした場合このPOOL B のチームと当たるのだなとしみじみと思ったことを思い出した。

南アフリカは2度の優勝を誇るが初優勝したのは自国開催だった。日本も自国開催の恩恵を思いっきり受けてここまできた。5チームで1POOLという試合形態では日程的に開催国が完全に有利だ。

そしてそれに応えるようにジャパンは頑張った。今できることを精一杯出し尽くしたと思う。

南アフリカは日本のパスワークに備えて速いタックルを仕掛けてきた。モールで陣地を奪われ、ラインアウトでは何度もボールを奪われた。完全に南アフリカは日本に敬意を表して研究し、序盤のミスの連続やジャッジにもめげず日本の対してやるべきことを徹底してきた。

そんな南アフリカに真正面から挑んだジャパンチームは日本人として誇りに思える。試合はレベルが違ったとしか言えないが、素晴らしい戦いぶりだった。

しかし、問題はそのあとだ。

にわかファンが増えたという日本のラグビー界。それがにわかファンのまま終わるか本当のファンになるかだ。

サッカーも日韓大会では目標であったグループリーグ突破を果たしたが次のドイツ大会ではグループリーグ全敗だった。前回大会では強豪ベルギーにR16で善戦しあわやというところまでいったが、その間にJリーグが果たした役割は大きく、また多くの選手たちが欧州で活躍の場が与えられるようにもなった。

だが、今でこそサッカーは日本では野球に並ぶ人気スポーツであるが、Jリーグが発足する前の日本リーグの観客はガラガラ。その前の人気の時期はメキシコ五輪まで遡る。そしてそのサッカーが不人気だったころ人気があったのはなんとラグビーだったはずだ。

国立競技場で行われていた早明戦のチケットは関係者でも手に入らないプラチナチケット。新日鉄釜石の7連覇に沸き、同志社が何度も日本選手権で跳ね返された。その時のメンバーだった平尾さんや大八木さん、林さんたちが神戸製鋼に進んで新日鉄釜石に勝利した時の彼らの涙は忘れられない。そしてそのメンバーたちの高校時代がモデルとなったのがスクールウォーズだ。

いつしかJリーグが始まってフランス大会に初出場するとラグビー人気は失墜していった。今回のラグビー人気はどうだろうか。釜本さんや森さん、横山さんに熱狂したメキシコ五輪の銅メダルだったが、そのときの優勝チームを覚えている人はどれだけいるだろう。

今日日本は敗れた。誰もが感動したというだろう。しばらくは選手たちのエピソードや髪形、お気に入りのレストランなどが紹介され熱狂は続くはずだ。しかし準決勝の試合を一体何人が見るだろうか。この大会の優勝チームをどれだけの人が4年後に覚えているだろう。

今日を境に興味は日本シリーズに行ってしまうのだろうか。世界一になった女子サッカーやソフトボール。今国内で行われているリーグ戦のチーム名を何人が知っているだろう。

にわかファンは非常に大切だ。日本協会は彼らがどれだけスタジアムに足を運ぶ本当のファンにできるかを本気で考えないと単なるブームに終わることになると思う。

素晴らしい日本チームを日本人が永遠に忘れないために・・・



2019年10月20日 ラグビーW杯 準々決勝(於 東京スタジアム)
南アフリカ26−3日本

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