mixiユーザー(id:21651068)

2019年06月01日22:38

118 view

束芋

どことなくユーモラスな束芋、今回は怖い。


束芋〜透明な歪み〜
@ポーラミュージアムアネックス
フォト


フォト


照明のおとされた展示室。


まず目に付くのは絨毯。


◆深いところ
電球一つにぼんやりと照らされたペルシャ絨毯。
よくみるとまんなかにキャンバス。絨毯の模様を
そのまま続けて描いたようで、模様と見間違う人間の頭部がかきたされている。


それを取り囲むように部屋のぐるりに作品が。


◆椅子
キャンバスに油彩。傍らにフロアスタンド。
画面には回転椅子、椅子の上には素足の両足。椅子の背に左手。人間はどこ。
◆右手
古びた木机。回転肘掛椅子。壁にドローイング。
きりとられたような「右手」に顔をよせる人物。顔を覆うベール。


絵具がこすれたように表情がわからない人物たち。
◆振り向きざまの
◆出会い


顔のない手足
◆露


手足だけが登場する映像も。
◆ふたり
2つのクローゼット。裸電球が揺れている。
電球が静止し、クローゼットの扉が開く。
それぞれ縦2列、5段の棚にタオルなどのリネンが整然と入っている。
ところがそこからはだかの足や手がにょきにょきと・・・
いったん扉が閉じ、次に開くとそこは2つの部屋になっていて
そこで揺れるのは・・・
これは怖い。クローゼットが開けられなくなりそう。


もう一つの映像作品
◆ループドロップ
タイルのような白い壁・床の通路をどこまでも進んでゆく。
途中にある洗面台、時計、靴箱、カーテンのかかった窓・・・
突き当りを左にまがると同じような通路が続く。
洗面台から水があふれる。靴箱がゆがむ。裸の女があおむけに寝ている。
突き当りを左にまがると同じような通路が続く。
・・・
少しずつ変わりながら、でも終わりがない。まるで悪夢のよう。




******************


今回の10点の作品すべてに原作があるのだそうですが
それは明らかにされていません。
見ることができるのはオリジナル作品に感応して作家が
生み出したもの。
それらはもはや写しや説明ではないということを
束芋は「歪み」という言葉で表現しています。


今まで大切にしてきた原作との関係を絶ってみる。
歪みをできるだけ透明にし、道を遡れなくする。
そうしたら、私の作品は一本足で立っていることができるのだろうか
(展覧会冒頭のことば・12〜15行目)


6月2日まで。
https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html


地上道路に面したウィンドウにもイメージ展示が
ありました。





5 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する