mixiユーザー(id:58808945)

2017年01月09日23:20

574 view

ポタリズム【初詣をスポーツバイクで】

■初詣はいつも「抜け駆け」■

 仕事柄、他人様が休んでいる時に働き、他人様が働いている時に遊ぶのが常である。このため、正月の賑わいというのは最早25年ほど前の記憶でしかない。それゆえ11月に予め済ませておき、正月の賑わいが終わる4日から旧正月までに改めて参拝するのが常だった。

 今年もそれに例外は無い。

 去年、11月に信州の諏訪大社4社に行ってしまった。合理的に考えれば、自分のように三が日はほぼ休めない人間が後から参拝しに行っても神様はもう「おなかいっぱい」のはずで、願を賭けてもかないそうにない。だからこそ、抜け駆けしているのである。本当のところ、その年のパワーが最も強大になる10月〜11月、出来れば10月がこの抜け駆け参拝は望ましい。神様が出雲に行って留守のうちに「宿題」を置いて来るのである。

 小銭を奉納する程度だから、来ることが出来たことへのお礼と、「今までついた悪い運気をハズして下さい」と願うだけだ。

 これを行なうようになってから、その年の前半の運気は先ず先ずだ。

 とはいえ、正月のゆったりとした余韻が残っている今のうちに行くのも悪くないと思った。

■サイクルコンピュータ(スピードメーター)を導入■

 個人的には新撰組ゆかりの高幡不動に行きたかったが、方角が悪い。北西であれば、甲癸の「樹根甘雨」の吉方位。いつか奥多摩にツーリング、と思っていたので、御嶽神社へと言いたいところだったが、流石に路面凍結の恐れが無い訳ではないので、青梅市にある塩船観音寺に行くことにした。ここには去年の6月に一度行っている。

 
 年末に導入した日本のCAT EYE社のサイクルコンピュータの調子を試すにもちょうど良い機会かもしれない。サイクルコンピュータは年々変化し、最新鋭のものは最早初期型のクルマのナビに近い実力を持つものもある。しかもスマホと連動している。自分のサイクルコンピュータはコードレスで距離と最高時速、現在の時速、平均時速が分かれば十分と割り切っていたので、単機能である。購入して、ボルト締めではなく、何とインシュロックで取り付け。このインシュロックはナイロン製か、ポリエチレン(PE)製か、まさかポリプロピレン(PP)製ではないだろうな・・・とまあ、あまりにも頼りなく感じたので、正直耐候性についてはどうなのかと思うが、15分程度で初心者の自分にも取り付けは出来た。

 例によって空気圧などを点検して出発した。

 サイクルコンピュータの動きはビビッドに反応していく。異状はなさそう。単機能で良かったと思う。ハイエンドの機能などなまじついていると、運転に集中出来なくなりそうだ。自転車に乗っていて怖いのは転倒。転倒時に破損してしまうことも多々ある。

■大規模リニューアルした拝島駅界隈■

 今までは奥多摩街道を進んで青梅方面に向かっていたが、今回は新しく出来たJR拝島駅前の都道を通ることにする。去年、地域の人たちにとっては念願の拝島駅前の区画整理が終わり、バスターミナルも出来、大規模なリニューアルがなされた。この駅は所在地こそ昭島市だが、境に位置し、隣の福生市に食い込んでいるところもあったため、乗降客が多い駅の割には全然区画整理が進まなかった。デザインの好き好きは兎も角、駅もタコ足のような作りから、一地方都市の駅程度の駅にはなり、立川駅以外の西多摩地区最大のターミナル駅としての面目は取り戻したと言えるだろう。
 
以前は松原町4丁目交差点から拝島駅前の混雑は避けられなかったが、今度はこの交差点から、R16と交差する武蔵野橋へ行けるようになった。途中拝島駅南口ロータリーにも勿論行ける。ただ・・・嘗て商店街にあったお店がどこに行ってしまったのか、時間を見つけて探索しようかと思う。10年ほど前、アメリカで民主党議員のオバマ大統領と競った、サラ・ペイリン氏が掛けていた川崎和男氏のデザインした眼鏡がここで売られていたので、大枚はたいて買ったのを覚えている。シンプルなツ―ポイント眼鏡で、人は眼鏡を掛けると人相が変わる、とよく聞く。だからどこかの眼鏡のチェーン店から「メガネは顔の一部です♪」というCMが出て来るのだろう。その点、人相を真顔と違わないように見せるデザインに好感が持てた。そのお店もどこに行ってしまったのか気になる。

■サイクルコンピュータの効用■

 ローソンの脇にある武蔵野橋のガードを潜り、JR五日市線沿いに進むと、難無く熊川駅に着く。その先の踏切はもう奥多摩街道である。意外とあっさりと福生市に達した。ここは駐車車両がいなければ比較的走りやすい。

 人から、「よく車道を走れますね。怖いです。」と言われる。勿論ダンプ、トラックが多いところでは別のルートを考えねばならないのは確かだが、車道から歩道、歩道から車道へと行き来することの方が自分は怖いのではと思う。実際、自転車とクルマとの接触事故の大半はこの行き来する際に発生している。速度差を見極める眼が無いとこういう悲劇は誰の身にも起きる。

 福生の商店街もなかなか面白いが、参拝を終えてからにしようと考えている。奥多摩街道をひた進む。

 イザは日ごろが物を言う、戦闘を行なうのは数日。10万人の戦力を養うのは5年・・・と中国古典の知恵の宝庫でもある『戦国策』にはそんなことを書いていたと記憶している。チェーンとスプロケット(歯車)の清掃、ワイヤーに油を差しているため、至って好調である。普段滅多にしないが、敢えて前3段に入れて走らせてみる。福生市消防署から羽村の小作地域までのなだらかな上り坂では時速20kmを割り込むことは無かった。
 
と同時に通勤途中にしょっちゅう見る、車との間をすり抜けて来る割には、チェーンは脂だらけか、下手すると錆び錆び・・・の人達を見るにつけ、日頃の手入れの大切さを思い知る。

 数字は公正で冷徹なほどだ。サイクルコンピュータに表記された数値で、走りのコンディションが分かってしまう。ここまでの平均時速は21kmとクロスバイクとしてはまあまあの車速だ。そんなことが分かるのもサイクルコンピュータのたまものだろう。と同時に、自分も一年ちょっとこの相棒に乗り、慣れて来たと思う。体調がいまひとつで身体も重たい時は速度も落ちているに違いない。しかしそれは体感的な話。それを数値で示されるとなかなか説得力がある。

■自転車だって軽車両■

 クルマで行く際にはひとつ先の河辺交差点を潜ることになるが、こちらの歩道は階段になっており、車道の白線から内側が狭い。この時期はそれほどでもないが、普段はダンプカーも多い。ということで、その手前の青梅市と羽村市との境目で、青梅市河辺7丁目のアンダーパスを潜った。16号のように白線の内側が広ければ車道を通れるのだが。アンダーパスを潜り、車道に出て、梨の木交差点を左折。自転車とて本来は軽車両である。軽車両である以上は、乗用車、原付と同様、左折する際にも厳密には信号は守らねばならない。

 曲がると今度は救急車が後方から近付いて来る。勿論自転車ごときこちらが走っていても簡単によけることは出来るだろうが、本来原付、自転車も軽車両である以上は停止しなければならない。が、停止している車両はごくわずかで殆どが無視だった。土地柄もあるのかもしれないが。救急車はその先のイエローハットのある交差点を右折して行った。慶友病院に向かうのかもしれない。

 自転車も軽車両。車道を走るならは、日ごろから交通法規を墨守する癖をつけておきたいものだ。

■旅路と人生■

 実はこの真下を圏央道(R468)が走っている。圏央道は多摩川を渡ると、羽村と青梅の境目のこの長いトンネルを潜って青梅市・今寺あたりで地上に出て、青梅インターに向かうのである。トンネルの上を走っていると思うと不思議な感じだ。

 青梅市河辺交差点から青梅線のアンターパスを潜って来た道とイエローハットのある交差点で交差し、そこを二段階右折して北に走らせた。大門あたりから道も狭くなり、その分交通量も減り気味だが、下り坂になる。

 ここで時速36kmをマークした。慶友病院を左折すると以前行った菖蒲園なのだが、お寺はその手前の入り口右折することになる。かなりの名刹のはずだが、看板はとても小さい。なだらかだが、結構な上り坂である。フロントギアを1速にして、進む。丘を登り切ったところにあるはず、と思ったが、寺院の姿はまだ見えて来ない。

 丘を越えた時にちょっとしたハプニングがあった。といっても私ではない。

 この地域は丘の上に新築の建売がたくさん建ち並んでいる。そのような坂だらけのこの土地でも年賀状を配達しに建てかけていた郵便のバイクが転倒したのである。通りすがりの私は起こして路上にバラ撒かれた年賀状を拾って手渡した。

 自転車に乗るようになってからこの手のハプニングは意外と多かったことに気付く。去年の夏もあきる野市の睦橋通りで熱中症だろう、転倒した高齢者を助けたこともあった。

 ついでに彼に場所を聞いた。もう直ぐらしい。こういうところ、今までの人生でよくあった。まだなのかまだなのかと思って進めているのを堪えて進むとゴール。旅と人生はよく準えられるのも分かる気がした。

■塩船観音寺■

 当地はまだ3か日開けとはいえ、駐車場は半分以上埋まっていた。地元八王子ナンバーだけでなく、所沢、山梨ナンバーも結構見掛けた。入口の看板からここまでクルマは殆ど見掛け無かったので、意外だった。駐輪場は特にないので、公園のブランコの欄干に「地球ロック」を掛けて停めさせて貰った。

 このお寺の開山は伝説の尼僧、八百比丘尼が大化年間に観音像を安置したのが始まりとされている。ということは大化の改新(645年)頃だから相当旧い。東京でも屈指の古い歴史のある寺ではないだろうか。

 露店も並んでいたが、ベンチも何も無い。クルマで来た人達が持ちかえって食べて貰うような感じである。山門はちんまりとしていて、3人ほどしか横に歩けないほどだが、茅葺屋根がちょっと珍しくて情緒がある。伽藍を期待させるに十分だ。
 
急坂の男坂とゆるい女坂があるようで、行きは女坂の方を進み、本堂に向かった。地元の人達に結構愛されているのが窺える。ボランティアの年配者も多かった。

 通常お寺は本堂が見どころでもメインのはずだが、ここの見どころはもっと奥にある。女坂をゆるゆると進むとこの地がなぜ「塩船」と言われるのか良く分かる。山々に抱かれる葉のような船の形をしているからである。風水的にも山々に抱かれている場所は縁起が良い。実際、京都、鎌倉はそういうところだ。だからこのお寺も息長く続いたのではないか。このお寺で最も囲まれているのは護摩堂である。多分何も知らないで参拝した人はこちらが金堂だと勘違いするのではと思う。つつじのシーズンはピンク、紅色のつつじに護摩堂が囲まれる。この時期だけは参拝料が掛かる。以前近くに住んでいた同級生の話では、この時期はとても外にクルマを出せないほど盛況になるらしい。地元の人達の人達も大変である。

 帰りはつつじに囲まれる護摩堂を見降ろす観音像を見につつじの山に多くの人は昇る。この日は気温も高く、空も薄曇りだったため、残念ながら遠くは見えなかったが、真冬の快晴であれば、新宿都心までは見えるらしい。ここで男坂とつながり、山の道を下っていく。途中寸志で鐘つきをさせてくれるところがある。500円玉を入れて、厄祓いを兼ねて突かせてもらった。

 つつじのシーズンには是非訪れたいものである。

■ESCAPE R3の素性■

 帰路は来た道を帰るが、以前軽快車で来た時は到底上れなかったところすら、立ち乗りなどしなくても簡単に昇れたのは軽さの恩恵である。

 帰りは奥多摩街道を快調に走った。流石に一年も走らせると、クロスバイクの素行もドライブトレインの性質分かる。シマノ・ALTUS(アルタス)は前1速に入れる際はゆるゆると入るが、3速を入れる際はカシャカシャと音を立ててひとテンポ置いてから入る。余り飛ばすタイプとは言い難いようだ。それでもいざ3速に入れて少し負荷を掛ければ簡単に時速25km以上には達するものの、そこから先は頭打ちで、なかなか30kmは出ない。まあ、そういう乗り方をするマシンではないのだろう。

 但し調子に乗っているとそういうギアだからチェーンが外れることもある。

 この日も帰り、そうだった。もう感覚で外れたかどうか分かった。慌てず、JR羽村駅近くのマルフジの駐輪場に駆け込んだ。リアのディレーラーを引っ張り気味にしてチェーンをたるませてクランクに嵌めなおし、ペダルを回して前2速、後5速という最も安定した中間ギアにして再出発した。自転車に乗る際はウエスとPUグローブは必携である。素手では手が直ぐに真っ黒になる。また軍手は毛羽立つので好ましくない。毛がチェーンのコマに入るとスムーズにチェーンが動かなくなるからである。

 チェーンが外れるのは大抵後ろのギアが7速、8速なのに前1、3速に入れた時である。シマノ・アルタスは前3速に入れるならば、後5速か6速、前1速に入れるならば、後5速か4速か3速が最もチェーンが外れにくいようである。

 外れる直後、同じジャイアントのESCAPEシリーズでも、ESCAPE AIR(エスケープ・エア)にしておけば良かったかなという思いがいつも過る。あちらは車重が9kg台で、ギアがシマノ・アルタスの最新の9速×2で18速。今乗っているR3は24段だから少ないが、AIRには全部のギアを使いきれそうな良さがある。それに坂道では楽かもしれない。クランクが2枚なので、クリアランスも多い為、外れにくいかもしれない。尤も昔、AIRにはアルタス9速が無いので、何とシマノ・SORA(ソラ)が奢られていたという話も聞いた。この時期に出会いたかったものである。多分8万円弱はしただろうが。クロスバイクにロードバイク用のソラというギアが平気で載って来るのだから全くジャイアント社のコスパぶりには脱帽するしかない。性能とスペックに惹かれたものの、AIRにはありきたりの色しか無いので、R3にした経緯がある。ところがそのAIRも絶版となり、何と1万5千円も安いクロスターというクロスバイクが後継機種となった。但し、9速×2ではなく、アルタスより一ランク上のシマノ・ACERA(アセラ)の8速×3で24速となる。

 素行も分かったところで、あまり3速は使わずに走らせた。3速を使わない場合の速度は時速25キロまでは意外と直ぐに行くが、それ以降は頭打ち。まあ、入門クロスバイクとしては上々じゃないの?と周囲に言われたものだったが。

■地元商店街■
 
 福生市の商店街に入る。この街には大手GMS(総合品揃えスーパー)の西友もあるが、なまじ西友の力が余り強くないこと、寧ろ青梅が本社のオザムや瑞穂を本部とするマルフジの方が健闘しているが、商店街からかなり離れているため、商店街は元気である。閉まっているお店は殆ど無い。ここでご当地グルメの福生ドックを買った。福生駅西口から徒歩で5分もしないところに米軍基地の街には場違いな建物がある。西欧風の建物。ここの裏手の精肉工場、大多摩ハムで作られているソーセージを使った総菜パンが福生ドッグである。ちなみにそのドイツ風の建物はレストランで、シュトゥーベン・オオタマと言い、ドイツ料理を頂ける。東京の地ブタ、TOKYO−Xを使ったハム、ソーセージ、ベーコンの売店もある。東京唯一の道の駅、「道の駅滝山」でもTOKYO−Xのお肉は販売されているものの、こちらの方が産直ゆえ廉価だ。

 レストランは正月早々ということもあり、寄らなかったが、その先の肉屋さんは営業していたこともあり、その場であげてくれる唐揚げを買った。

 クルマ以上にふらっと気に入ったところに寄れる軽快さと機動性も自転車の良さと言えるのではないだろうか。その点では自転車の良さは生活の一部になることだろう。

 ◆サイクルコンピュータの数値

              (往復):距離32km
              最高時速:36km
              平均時速:20.2km
              時間:1時間39分(参考値)

 長い文章を最後までご覧頂き、ありがとうございました。

 ★奇門遁甲は生業にはしていませんが、旅行、出張程度の吉方位でしたら、お調べ出来ます。お気軽にどうぞ。

 
 

9 14

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する