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2016年07月20日20:56

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郡山市立美術館【生誕140年 吉田博展】

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先日、日曜美術館で放送された吉田博の展覧会に行って参りました!
地元美術館だったのですが、こんな素敵な展覧会をやっていたとは露知らず…。
前期の展示を見逃してしまいました!もったいない!
やはりテレビの力は大きいようで、平日だったのですが普段見たこともないような混み具合でした。
計5か所で巡回しています。

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私が興味を持ったのは、テレビで紹介された木版画の素晴らしさでしたが、水彩・油彩と多彩な表現を時代によって使いこなしていた人ですので画家一人の展覧会とは思えない程バリエーションが豊富です!

自ら登山をして実際に見た、日本の美しい山々。
世界各国を旅し、グランドキャニオンやタージ・マハール、ヴェニスの運河。
戦中・戦後に描かれた、戦闘機の空中戦。

これらを全て一人の人間が描いたことは勿論驚きなのですが、何よりも、これらの風景全てが実際に目にしたもの、というのが凄い!
その飽くなき好奇心と探求心には頭が下がります。

黒田清輝率いる画壇と対立した話や、渡米してガラス拭きでもしながら旅をしようなんて考えていたのに個展が大成功してしまったこと、戦後GHQに大人気だったことなど、彼の生涯には興味深いエピソードが後を絶ちません。
好みだったのが「渓流」、特大判の「渓流」、「奔流」
この暑い最中、飛び込みたくなるような水の流れ。
「帆船」はベースの版木はそのままに、色を変えることで朝〜夜までの時間の経過を表現した連作。
見事としかいいようがありませんね。
氏の木版画は、とにかくグラデーションが美しい…。
「フワテプールシクリ」も鳥肌が立ちました。
これは彫りも刷りも物凄い技術が必要…。
一体何枚の色判が必要なのか、想像も付きませんね。

日本よりも海外で有名だったそうで、私もテレビで見るまでは作品を知りませんでした。
しかし、こんな素晴らしい日本の風景を、日本人が知らないのでは勿体ない!
これを機会に、もっと知る人が増えてくれればと思います。


余談ですが、今回の展覧会で非常に萌えたのが義妹・ふじをさんの存在。
氏の二度目の渡米に同行し、ヨーロッパ各国にまで足を伸ばし、兄妹の展覧会を開きながら世界中の風景を描いています。この時、妹16歳。
この2人の絵については、夏目漱石も小説「三四郎」の中に登場させています。
…が、なんと数年後この2人、結婚してらっしゃる〜〜〜っ!!(笑)
旅行中はプラトニックだったのか、それとも既にそんな感情が芽生えていたのか。
(だって16歳だよ16歳!!この時、氏は27歳!うひゃ!)
ちょっとそこんとこ、御本人に馴れ初めを詳しく教えてほしいくらいです…(興奮)

すっごい波乱万丈な人生なので、いつかNHKの朝ドラでやるんじゃないかな〜。



   

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