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2010年01月12日14:17

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【バレエ】マールイ(レニングラード)「スペシャル・ガラ」


マールイ・ダンサーたちの消息について、
常連さんから教えていただいたことです。

お気に入りにもかかわらず、
今季姿を見せなかったニキフォロワちゃん、
彼女もおめでただそうです!(^^)

コチュビラさんはボルドーに移籍、
ジュラヴリョーワさんもマリインスキー入り。
踊る姿はなかなか観られなくなってしまいましたが、
2人とも新天地でがんばれ〜。(^^)/

       *     *     *

○第1部

「騎兵隊の休息」
  アナスタシア・ロマチェンコワ
  アントン・プローム
  オリガ・セミョーノワ

マールイはいつも古典の同じようなものしかやらない、
と思っている(マールイを観ない)バレエ・ファンが
少なからずいるようですが、それは誤解というものです。

マールイの日本公演、昔に比べて少なくなったとはいえ、
今季も12月18日から1月末までに、
公になっているものだけでも35舞台(!)あります。

しかし日本のバレエ・ファンの嗜好には結構偏りがあり、
(コンテを敬遠する私も人のこと言えませんが。f(^^;))
加えてここはマリインスキーやパリオペほど
ネームバリューもありませんから、
どうしてもチャイコ3大の公演回数が多くなって、
結果「同じようなものばかりやってる」と思われてしまうのでしょう。

でもだからといって3大ばかりやってるわけではありません。
それどころか、マールイに足を運ばない人たちが珍しいという、
「バヤ」「海賊」は隔年の定番演目ですし、
夏ガラでは、さわりですがさまざまな珍しい演目を披露してくれます。

この「騎兵隊の休息」もそんな貴重な演目のひとつで、
2006年以来、4年振りの上演です。
わずか35分の1幕ものですが、プティパの作品だけあって、
高度な技法がふんだんに盛り込まれています。(^^)

主役3人のうち2人は4年前と同じ面子がグレードアップ。
3人目とオヤジトリオは新しいメンバー。
頑張ってはいましたが、前回の面子が、
オシポワ、マミン、クリギン、ブレグバーゼと濃い面々だったので、(^O^)
次回に期待というところでした。


○第2部

「海賊」より2幕PDトロワ
  イリーナ・ペレン
  アルチョム・プハチョフ
  アイドス・ザカン

有名な洞窟のトロワですが、
コンラッドのヴァリがあるところをみると新版かな。

噂のザカン君が初お目見え。
小柄を生かしたスピーディでパワフルな動きは見事。
2階から観ていても、跳躍の高さがはっきりわかるほどです。
高速回転にも余裕さえ感じられます。
彼の黄金の仏像、観てみたかったなあ。

まだフィニッシュの甘さが目立ち、
パワーをコントロールしきれていないようですが、
今後洗練されていけばテクニックは申し分なし。
そして全幕ではどのような演技を観せてくれるのか。
これからが楽しみです。(^^)

若手に刺激を受けたのか、
普段はノーブルなプハチョフさんが、激しい兄貴な踊りを披露。
こんな力強い踊りもできるのですね、彼は!(^^)


「トンボ」
  アンナ・クリギナ

1914年にパブロワが自身の振付で踊った作品で、
音楽は美しきロスマリン。
日本でも22年に披露されたとのこと。
タイトルは知っていたのですが、
観た記憶がなかったので(忘れてるだけ?)、
嬉しい演目でした。

ガレやラリックの作品を彷彿させる綺麗な衣裳を着たダンサーが、
妖精のように軽やかに舞台を飛び回ります。
クリギナちゃんは小柄で細身なので、
トンボはトンボでもイトトンボのように可愛いトンボでした。(^^)


「チッポリーノ」よりPDトロワ
  サビーナ・ヤパーロワ
  アレクセイ・クズネツォフ
  ニコライ・コリパエフ

「野菜の妖精」バレエ版とでも言える作品で、
出自はイタリアの童話ですが、
1974年にシェフチェンコがバレエ化して以来、
ソ連/ロシアの子供たちの間では大人気の作品なのだそうです。
これも一度は観てみたいと思っていた作品なだけに、
さわりだけでも嬉しいです。(^^)

チッポリーノはたまねぎの男の子で、
仲良しのラディショーシュカとともに、
父親を助け出すために悪いレモン王子の城へ向かいます。
(ハツカダイコン、上のように呼ぶと可愛いですね。(^^)
ちゃんと衣裳も赤いんですよ。(^o^))

今回のトロワは、旅の途中で出会い、
味方になってくれるサクランボ伯爵との踊りです。
衣裳もポップで、3人とも頭から葉っぱを生やしています。
ここの全幕も観たいけれど、12年のボリショイ、
岩田さんでやってくれないかなぁ。


「スパルタクス」よりクラッススとサビーナのPDD
  アナスタシア・ロマチェンコ
  アンドレイ・カシャネンコ

体中痣だらけになるんじゃなかろうか、
というアクロバティックな振付のマールイ版PDD。
これを臆することなく2人が魅せてくれました。

ロマチェンコワさん、ついに停滞期を突破したようです。
彼女のほかの作品、特にキトリやスワニルダを観てみたいな。(^^)


「春の水」
  イリーナ・ペレン
  マラト・シェミウノフ

これを初めて観たのはマールイの夏ガラだったと思いますが、
(ほんとにいろんなのやってるでしょ。(^^))
日本人にとって春の水といえば、さらさら流れる小川のせせらぎ。

けれど前記「スパルタクス」にも負けず劣らずの激しい振付に、
これのどこが春の小川なんだと思ったものですが、
ロシアで春の水というと、大量の雪や氷が解けた、
ダイナミックな流れなのだとか。風物って面白いですねえ。

「海賊」の感想ではペレンちゃんを無視したわけではありません。
ここでまとめて書こうと思っただけです。
思い切りの良い跳躍、正確で速い回転、柔らかな体と静かな足音、
滑らかな動き。テクニック的には、ほぼ申し分ありません。(^^)

彼女は見た目が華やかなので、
まだ未熟な時期からここのトップ・ダンサー扱いされていましたが、
実力的にはタコさんより劣っていることを、本人も自覚しているのでしょう。
そこで名実ともにバレエ団のトップたらんと、
努力を続けているのだと思います。(^^)

それにしても、この2人が組むと本当に楽しそうに踊るので、
観ている方も嬉しくなってきます。(^o^)


「アルビノーニのアダージョ」
  ファルフ・ルジマトフ

著名な曲を用いたエイフマンの作品。今回、唯一のコンテ作品です。
この手の小品、普段は夏ガラで観るため音楽は録音なのですが、
今回は生オケの演奏に酔いしれておりました。(*^^*)
先日のマリ管といい、素晴らしい演奏は舞台をさらに輝やかせてくれます。

...お願いだから、前奏が始まったら静かにしておくれ〜。(=.=)

「バヤ」の感想にも書きましたが、
引退なんでまだまだです。(^^)


○第3部

「パキータ」よりGPDDのガラ特別バージョン
 オクサーナ・シェスタコワ
 ファルフ・ルジマトフ

夏ガラで何度も観た演目ですが、
今回はさらにグレード・アップされていました。(^O^)
なにしろヴァリエーションが7名もいて、
コシェレワ、ステパノワ、ロマチェンコワ、ヤパーロワ、
ボルチェンコ、ペレン、ザカンと、
今回の来日メンバーの主要キャストそろい踏み。(^^)

「主役級がソリストとして混ざり豪華」というセリフを時折耳にするものの、
国内バレエ団の場合、そーかなー? 技術相応なんじゃないの?
と思ってしまうことが多いのですが、
日曜日は、贅沢なキャストって、こーゆーのを言うんだよなー、
と思いつつ眺めてました。(^O^)

また群舞も12名参加するのですが、これがまさに私の観たい群舞、
マールイ喰わず嫌いのバレエ・ファンに観せたい群舞でした!
面子はだいぶ入れ替わってはいるけれど、まさに精鋭部隊。
黄金色のチュチュに相応しい豪華な群舞たちでした。(*^o^*)

そしてタコさん。
ペレンちゃんも力を付けてきましたが、
やはりここのトップ・ダンサーは彼女でした。

たとえば技術、
ペレンちゃんのほとんど軸足の移動しないピルエットを観た時は、
よくここまで成長したなあ、と感心したのですが、
タコさんはさらにそれを上回っていました。
(上から観ていたから、ほんとですよ。(^^))

踊っている時の貫禄、風格はまさに女王様ですが、
カテコでの笑顔がまた可愛いいんですよねー。
そのギャップがなんとも不思議です。(^o^)

そしてルジさんとのパートナーシップも次元が違いました。
ペレンちゃんとのそれは、まだ先生と生徒のそれに近く、
カテコでも「良く頑張ったね」とねぎらうかのようですが、
ガラでタコさんと寄り添う姿はまさに対等、
片膝を付き挨拶を送る様子もさらに丁寧でした。

光藍社に問い合わせたところ、12月時点での予定では、
タコさんはこのあと石川(21日)と和歌山(28日)で、
主役を務めるそうです。

...温泉につかり、冬の日本海の幸を
食べたくなってきました。(^O^)
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