嘘でもいいから大毅は謝罪すべきだ

亀田大毅、開き直り反省なし会見「ほっといて」
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　うーん。相変わらず豪気ですな、亀田大毅。身から出た錆とは言え、あれだけ落ち込んでいると同情も感じずにはいられなかったのだが、なんか結局うまいことけむに巻かれた気もしないでもない。父親をトカゲの尻尾きりで犠牲にして、息子たちのボクサー生命を救おうというのはまだわかる。謝罪会見を横綱のそれとぶつけて、ちゃんと謝罪しないで済まそうと考えているのであれば、ちょっと姑息すぎるな。
　亀田兄弟を見ていて、昔どこかの外国人のオブザ−バーが小林よしのり氏は「公私の区別がついていない」とコメントしたのを思い出した。自分の主義主張を持つのはよいことだし、その是非を公の場で問うのもよいことであるが、公の場というのは自分を一般聴衆の目の前でさらけ出し、その聴衆に判断や評価を求める場であるということがわかっていないということらしい。誰でも自分の主張は正しいと思っているのであるが、それを聴衆の誰にでも受け入れるられる形で言葉なり行動で表さない限りは、その正しさを誰も理解してくれない。そう言う意味では、公の場というのはあるがままの自分ではなく、仮面をかぶって出て来なければならない場だということだと思う。自分たちのやりたいようにやって、あとはどのように解釈されようとも知ったこっちゃないないと考える人は、公の場には出てこない方がいい。
　まだ１０代の若者にそんな難しいこと言ってもと思うかもしれないけど、亀田一家はいままでアンチヒーローとしての仮面をかぶって聴衆の前で自分たちを演出して来た。それを不必要にあおって来たのは周囲の人々なんだろうし、結果が裏目に出たとたんに手のひらを返したようにバッシングに走るマスコミやファンにも問題があろう。しかし、自分たちがそのマスコミやファンを利用してきた以上、その結果にも責任を取るべきである。きっと心の底ではそれなりに反省しているのだろうし、今後の行動でそれを示そうというのだろうけど、一度は公式に謝罪すべきであると思う。更に言ってしまえば、プロボクサーとして続けたいのであれば、たとえ心の底から反省していなくても、公の場ではきちっと反則のことは謝罪すべきだ。その謝罪がない限り、ボクシングファンは亀田兄弟の復帰を認めるべきではない。
　なんて、原則論を述べた後でなんだけど、実は私は海外暮らしで亀田兄弟の試合をまだ見たことがないので、一度は生中継で見てみたいと思っている。人気先行型なんだろうけど、この若さでここまで上り詰めた以上はきっと才能に恵まれているんだろうし、人一倍の努力家でもあるらしいので、こんな中途半端な形で引退などして欲しくない。負けず嫌いの亀田兄弟であるから、今後は更に練習に励んでいいボクシングをしてくれるとは思うし、スポーツマンシップを傷つけない程度の悪ガキ振りも続けてくれるものと期待しているが、まずは一回公の場でけじめをつけてくれ。