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2026年09月12日02:47

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Tシャツが乾くまで

なにかと話題になっているドラマなので一回くらい見ておこうと思ったけど、もう「最終回」だった。スピッツの主題歌がいい。u-nextで見逃し配信しているのでまたちゃんと見てみようと思うのだが、別に最初から全部見なくてもなんとなくこのドラマのテーマは把握できた。今どきの夫婦観や男女関係が昔と変わってきているということ。

ドラマの題名に関係あるからか。ドラム式洗濯乾燥機や、Tシャツなど洗濯物がやたら出てくる。家電店か洗剤メーカーの回しものか?って思うくらい。まぁそういうマーケティングも絡んでいるにちがいない。

コインランドリーが男女の出会いの場になるという驚き。そんなこと思うのはもう自分が昔の人間だからか。うちの家の近くにもコインランドリーがあるが、コインランドリーをこんなにみな日常的に使っていることに驚く。家に洗濯機があるのになんでわざわざコインランドリーに行くのだ?カフェに行く感覚か?でっかいランドリーバックもって?めんどくさ。私はたぶん死ぬまでコインランドリーを利用することはないと思う。

まぁいい。そんなことは。

毎週決まった日にコインランドリーで会っていた充(松山ケンイチ)とあずさ(夏帆)。家に洗濯機があるのに・・
2人は近所に住んでおりどちらも既婚で家庭は円満。でも家族でも友人でもない全く関係のない他人に自分の話をする。夫や妻には言えないことをざっくばらんにぶちまける。別に何と思われてもいいのでとても気楽なのだ。この感覚はとハンドルネームで見ず知らずの人と交流するSNSと似ている。

毎週第三金曜午後に会って洗濯物が乾くまでの間しゃべっていただけなのにたまたま家に忘れ物をとりにいったあずさの夫(中島歩)がコインランドリーで談笑している2人を目撃し不倫を疑う。そんなある日。2人が同じ長距離バスに乗って遠出。夫や妻にはちょっと友達と出かけてくる、とだけ言って家を出る。そのバスが事故を起こしほぼ全員死亡。亡くなった2人のお互いのパートナー咲子(蒼井優)と樹生(中島歩)も実は同じコインランドリーで会って会話を交わす間柄だった。2人は遺族会で再会し不思議な交流がはじまる。

夫(妻)がいなくなると寂しいし恋しいしもっと話しておけばよかったと思う。でも1年たち、死んだと思っていたパートナーが生還してきたらどうだろう?ずいぶんと景色が変わっていることに気づく。長らく単身赴任していたパートナーが帰ってきてまた一緒に暮らし始めた時の違和感と似ている?

好きで結婚したし1人でいると淋しい。誰かの温かみがほしい。でも一緒に生活するといちいちかまわれるのがうっとうしい。相手のめんどくさいところが鼻につく。お互い気を使い合い疲れる。
例えばフィナンシェが好きだと言ったら毎日毎日持って帰ってきてくれる「喜ぶと思って」。それウザイ。主体的に家事をやってくれることに感謝するも”頑張ってる”感がこれみよがしと感じる。お互いの足りないところを補い合うと思えばいいのだが、補う態度が保護者みたいに上から目線だとむかつく。
え、そんなこと?一緒に生活するってそういうものでしょと思うが、今の人は違うのだろう。

夫婦は一体お互いのことをどれだけわかりあっているのだろうか。

ドラマ後半で蒼井優と松山ケンイチ夫妻は、自分が思っていたのとは全く違うパートナーの顔を知ることとなる。充(松山ケンイチ)は若いころから失踪癖があり、咲子(蒼井優)はなんと4回結婚していた。どちらも親との関係は希薄。充(松山ケンイチ)の親は子どもに無関心で、咲子(蒼井優)の親は過干渉。育った家の関係も彼らの性格に大きく影響している。

充(松山ケンイチ)と咲子(蒼井優)は結婚するとき「言いたくないことは言わなくていい。でも嘘はだめ」という誓約を交わした。
あずさ(夏帆)は、夫婦間で隠しごとはありますか?と聞かれ、「隠しごとというより、聞かれないことは答えないだけ(嘘はついてない)」と答える。

聞かれなければ答えずに済む。私も同じだ。相手がいちいち細かく聞かないでいてくれたらといつも願う。
誰と?何処へ出かけるのか?何時に帰るのか?いちいち細かく聞かないでくれたらと。保護者じゃあるまいし。今度いつ休みか、今週はどんな予定か。そんなこと全く夫に聞かれないという友もいる。うらやましい。聞かれなければ答えなくて済み、嘘をつかなくて済むのにと。でも一方で、何も聞かれない=無関心でいられることにも人は傷つく。

夫婦家族といえども自分が知っているのはその人のほんの一部なのだ。死ぬまでわからないし理解できない。理解しようとか相手を変えようとか合せようとか思うからしんどいのだ。明るく元気そうな人ほど問題を抱えていてうつ病になる。ある日突然失踪や突然自殺されたりして家族はどうして気づかなかったのか自責の念にかられる。
ここでは当初身勝手(一種の発達障害?)なのは松山ケンイチの方で被害者は蒼井優の方と思っていたが後半身勝手なのは彼女の方だと思うようになった。

要するに誰にも束縛されず自由人でいたければ結婚という契約は結ばない方がいい。それは孤独に慣れていたり孤独でも家族以外に繋がる人が幾人かいる人に限られるが。
元々この2人はその素養があったということだろう。子どもがいればまた別の話になるが。

男と女が一対一で定期的にデートすると付き合っていると思われ、その男女が既婚者だと不倫していると思われる。それは今も昔も同じだろうか。純粋に同性の友達と同じ関係だと言っても大抵信じてもらえない。
私は男友達と2人きりで会うとき、家人には「友達と会う」としか言わない。家人にはそれが異性か同性か、どういった友達か、聞かれなければいいなと思う。でも聞かれる。嘘をつかねばいけなくなる。嘘はつきたくないが事実をいうと「男と2人きりで会うのか」といらぬ憶測や心配をされることになる。聞かれなければ答えなくて済み、嘘もつかなくて済むのにと思う。

私は家人に開示していないことは多いし家人は私のSNSでの交友関係は一切知らない。もちろん家人と共通のリアル友人は何人かいるので、私がその友人の名前を出すと安心する。実際自分が知っている人間と私との関係しか想像できないからだ。夫婦といえども相手のほんの一部しか知り得ないのだ。

隠し事はない方がいいが、お互いに自分のフィルターで相手を見てきてそれでうまくいっているのなら、そのフィルターをはずさない(別の顔を知らない)方が幸せで円満に行くと思う。

「好きな人フィルターですっけ? 掃除したほうがいいっすよ」←樹生(中島歩)のセリフ

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