mixiユーザー(id:11073381)

2023年12月29日21:38

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8620型蒸気機関車のボックス動輪

タイトル読んでも相当なてっちゃんでないと何の事かさっぱりだと思いますが、今とあるブログで熱く議論されているのが、、国鉄の8620型蒸気機関車、その晩年に動輪が歪むとか亀裂が入るとかの問題で、オリジナルのスポーク動輪から強固なボックス動輪に履き替えられたんだが、これがオリジナルサイズの直径1600ミリではなくて1520ミリだったという話があり、はっきりさせるに足る資料が無いようで議論になっている。
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これが8620型です。図面はほぼオリジナルな状態。
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これが普通の8620型でスポーク動輪。

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同じ8620型ですが、履き替えられたボックス動輪と呼ばれるタイプ。

何故1520ミリという動輪径に変えたのか、という点については理由がほとんど見つからない。同じ1520ミリのボックス動輪はC58型で存在しているのに、新たに鋳型を製作して、たった6両(確認されている改造数。更に多くを改造する予定だったのかもしれないが、、)のために何故そこまでしたのか、倹約家の国鉄としては考えにくい。1600ミリのボックス動輪が無かったから新たに製作したという方が判りやすい。
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これがC58型のボックス動輪。8620型に使われた物とは明らかにデザインが異なる、、

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1520ミリという主張がどこから出て来たのか知らないので判断出来ないんだが、、普通なら有り得ない事だと思う。動輪径を変えると引張力とか性能も変わってくる。

動輪というのは車軸、輪心(スポークだったりボックスだったりする部分)とタイヤで構成されているんだが、国鉄制式蒸気機関車の場合、タイヤ厚は78ミリと決まっていて、タイヤは輪心よりも1/1000大きく製作して焼きバメされる。そしてタイヤは使っていると歪んで来たりするので修繕の際に削正され、タイヤ厚32ミリが使用限度と規定されている。

そこで、8620の動輪(新車状態、新しいタイヤ)直径は1600ミリだが、使用限度まで使い込んだ際の直径は1508ミリになる。これだけでも100ミリ近い差があるんだが、もし新たに製作されたボックス動輪が1520ミリだったとすると、これが使用限度まで使い込まれると1428ミリになり、普通の8620の新車状態に比べて172ミリ小さくなる。幾ら何でも差が大きくなり過ぎるだろうと思うんだが、、

この車輪の取り替えは東北の土崎と郡山の国鉄工場で行なわれたローカルなものだが、計画は既に1940年代から存在していたらしい。実際に車輪交換が行なわれたのは1960年辺りだったようだが。

こういった事を嬉々として論議しているマニアが居る訳ですが(まぁ自分もそうです)、どことなく理屈を覚えた子供みたいなもんですね、、あせあせ誰かこの辺の事をご存じの方が居れば是非ご教示頂きたいと思います。
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