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2023年12月02日20:14

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高橋義夫と高橋文樹

 12月2日、日曜日、快晴。
 まるでジーンズのコレクターかと揶揄したいほど、ジーンズを所有している。
 朝食後、自然光でジーンズ14本の撮影をし、ジモティの「売ります」にアップした。中にはビンテージのリーバイスもある。買いたい意志のある人なら、値引きしてもいい。まるで宝物扱いをしていた物でもいったん処分したいと思うと、未練はほぼなくなり、むしろ早く消えてくれ、という性急な思いが募る。女の人が彼氏をフルと決めたら躊躇なく別れを告げる、とよく言われるが(男は未練たらたら)、断捨離したくなったら男だってあっさりしたものだ。
 昼イチ、散歩と返却を兼ねて図書館へ。今回こそ借りないでおこう。
 が、なんか新たな刺激が欲しいのか、リサイクルコーナーへ行ってそこに並べられている本の中でめぼしい本があれば、と。
 えっ、という単行本が一冊あった。高橋義夫の『かくれんぼの森〜ぼくの山海遊行記録』(1992年刊)。一般的な図書館本は請求記号が書かれたラベルが背と表4に貼られているが、この本にはラベルがない。ということは、最近、寄贈された本だろう。
 友人(にして幽霊マイミク)から1985年前後に、「高橋義夫って知ってる? この間一緒に呑んだ」と言われ、彼の「とても面白いひとだった」という評から、高橋さんの本を買った。田舎暮らしの本で、その後高橋さんは時代小説の量産に入る。私は時代小説を好まないこともあって、その後もぽつぽつと田舎暮らしエッセイを買っては読んだ。『森にかくれる快楽』を読了直後だったと記憶しているが、高橋さんはほぼ同じ時期に直木賞を受賞された。あらま、面白いオッサンだ、ということで一読者としてのお付き合いをしていたので、意外だったし、距離感を覚えてしまった。地下アイドルがメジャーになったときのファン心理と近い。
 帰宅後『かくれんぼの森』を読んでみたら、やっぱ高橋義夫に共感するところが大で、近年にエッセイ集でも出しているのなら読みたいと思った。が、Amazonで調べても出ていない。
 ウィキペディアで高橋義夫を見ると、息子が高橋文樹である、と。ええっ、とふたたび驚く。何年も前のこと、高橋文樹という東大出の、なぜか意気揚々としていて為すことが頓珍漢でしかし行動力のある作家の発言が面白くて、彼のブログをブックマークした。そして、彼が主催している文芸系ネットワークにあがっている彼の小説も1本か2本読んで感心したのだった。
 それにしても、高橋文樹は高橋義夫の息子なのかあ……、気がつかなかった。
 高橋文樹はネット系作家ゆえ、「お父さんは最近、エッセイを書いていないの? もし本にまとめたいなんて思っていらっしゃったら会いたいんだけど……」などとコンタクトしても迷惑に思うどころか、こういう出会い頭の不意打ちみたいなコンタクトを歓迎するはずだ。
 なんて頭の中で面白がっていると、本当に実行したくなってしまった。もっとも、頼めば本を出してくれる版元を知っているので、そんなメールを送っても責任を取ることはできる。
 世の中って案外と狭いもんだな、
 
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