ツイッターを始めてから3ヶ月ほどが経ちました。この間、ほぼ毎日のように何かつぶやいています。
その中から最近のつぶやきをいくつかご紹介します。
●2023/09/06
詩は発見と飛躍だと、大学の授業や講演などでよく話しています。そして発見のためには固定観念や常識を外した目や耳で対象を捉えることが大事だと。
耳の例では動物の鳴き声。
犬はワンワンと鳴くか、猫はニャアニャアと鳴くか、ニワトリはコケコッコーと鳴くか?
ずいぶん前、NHKで世界のニワトリの鳴き声(人間による聞きなし)について調査した番組がありました。
それによると、中国はウーウーティ、イタリアはパパガロー、ドイツはキッキリリキーだそうです。
同じニワトリの鳴き声でも聞き取り方によってこんなに違うんですね。
●2023/09/10
夏の終わりの風を題材に詩を書いたことがあります。
風がきて
ぼくの耳にとまる
ボクにも君のような男の子がいたらなあ
そうつぶやいて
すぐに とんでいきました
(詩画集『星夜 扉をあけて』「風のとまった日」より)
丸山薫賞の選考会が終わったばかりですが、柳波賞の応募作品が昨日、主催の群馬県沼田市から送られてきました。全部で1086篇。例年は1500篇ほどあるので、今年は少な目です。この中から一般の部、小中学生の部、それぞれ50篇ずつ選び、最終候補作とします。
●2023/09/11
普段使っている一太郎の変換精度が改善されたとのお知らせがありました。その改善例を見ていて、これはおもしろいと思う誤変換がいくつもありました。
例えば、「あしのばす」。改善前は「足のバス」で、改善後は「足伸ばす」になったとのこと。
「足のバス」なんて、詩になりそう。
「足のバス」と言えば、次のような詩を書いたことがあります。
一日一便
夜になると
足裏に銀の馬車がやってくる
親指の停車場で止まり
空へ
ホーッと白い息を吐く
(『キリンの洗濯』「親指のとなり」より)
●2023/09/13
文章中に花々や星々といった言葉が出てくると引っかかります。英語などと違って日本語には基本的に複数形はありません。
萩原葉子さんがこうした言葉を使って、師である三好達治から叱られたと何かのエッセイに書いていました。
達治曰く、「豚々と言うか!」
なるほどと納得。
童謡詩の応募作品を読んでいると「さん」を付けたものが目立ちます。小鳥さん、太陽さん、ひまわりさん……。これも引っかかります。「さん」を付ければ童謡詩っぽくなるという勘違いがあるようです。
まど・みちおさんの「ぞうさん」や「やぎさん」などの影響でしょうか。
●2023/09/14
翻訳では時に意訳が大事だと、学生たちに毎年話していました。特にその国にはあって自国にはないもの。
友人の翻訳家金原瑞人さんがエッセイで明治時代の愉快な意訳例をいくつか紹介しています。
「薄葉紙」や「軽焼き饅頭」など。
これらは現代の何か分かるでしょうか?
●2023/09/15
空とぶキリン社の今年2冊目の詩集の編集が完了し、先ほど印刷所に入稿しました。順調に進めば来月中旬にはできあがってくる予定です。こちらもお楽しみに!
●2023/09/16
慣用読みの代表として、消耗、輸入、洗滌、捏造などがあります。今は「しょうもう」「ゆにゅう」「せんじょう」「ねつぞう」と読んでいますが、正しくは「しょうこう」、「しゅにゅう」、「せんでき」、「でつぞう」。正しい読みの方が今や駆逐されてしまっています。
柳波賞の1次選考が完了しました。
一般の部と小中学生の部、それぞれ50篇を選び、事務局に結果を送りました。あとは来月中旬の本選考会を待つばかり。今年もまだZOOMでの選考で、やりにくいけれど仕方ありません。
以上。
これらの内、09/13に書いた日本語の複数形については、読んだ人からさまざまな意見が寄せられ、ちょっとした盛り上がりを見せています。
いずれきちんとした形で文章にまとめたいと思っています。
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