昭和館

　朝ラーの最寄駅は神保町、なのにGoogle先生は九段下から歩けと言う。運賃は同じなのに何故そのようにしたのか？九段下の駅から地上に出ると「昭和館」というのがある。これを観ろという事だ（絶対違う）！
　すごく興味を覚えたので、また歩いて戻ってこの昭和館という施設を見学する。
　すぐ近くに靖国神社があるから先の太平洋戦争を美化する展示ばかりで、新しい知識の発見は乏しかった。唯一の発見は玉音放送を聴けた事だ。別に此処に来なくてもWikipediaで聴ける。だがその動機を与えてくれた事は大きい。初めて全編を聴いた。
　よく見る映像は、この放送を聞きながら悲しみに伏せる臣民の映像だ。だが私は疑問に思う。この放送で「戦争に負けた」とは一言も言っていない。唯一それを推測できるのは

朕ハ帝國政府ヲシテ米英支蘇四國ニ對シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通吿セシメタリ

の部分だけだ。あとは昭和天皇の思いが語られているだけだ。堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ、が有名だ。

　この放送を聞いて、どれだけの人が戦争に負けた事を判ったのだろうか？事前に捕捉情報を与えられていなければ判断不可能だ。共同宣言とはポツダム宣言でその内容は無条件降伏なのだが、そんな説明を昭和天皇はなさっていない。敵国の共同宣言を受諾しかたからといって、それが敗戦とは限らないのではないか？
　たしかに、その前までの報道は実際は大日本帝国の陸海軍はトホホな状況にあったにも拘らずイケイケな報道だった。それがいきなり天皇陛下の玉音放送で、こんなにも悲観的な内容を伝えられたら敗戦を察することはできる。当時は忖度は普通の事だったのだろうか？

　太平洋戦争は当時は大東亜戦争と謂われていた。アジアを解放するのだ！日本は負けても、それは結果的に達成された。だからアジア諸国で親日的な国は多い。バングラデシュの国旗は日の丸の色を変えただけだ。
　
　先の大戦を考えるのは良いことだと思う。日本は悪いことばかりしていたという自虐史観は良くないが、だからといって美化しすぎるのも同じくらい良くないとも思う。