昨日、京セラ・第二電電の創業者で日本航空名誉会長の稲盛和夫さんの訃報に接した。
稲盛さんが重要な接待の場として『吉野家有楽町店』を利用されていることは、つとに有名な話であった。
もちろん稲盛さんが貧乏なわけでも、ケチなわけでもないだろうが、「清貧」を潔しとした稲盛さんの素直な思いと生き方がそうさせていたのだろうと思う。
実はぼくが41歳の時、稲盛さんから携帯電話にいただいた連絡で、一度どやされたことがあった。その理由については今もはっきりと覚えているが、その内容についてはここでは触れたくない。
当時、とんだ跳ねっ返り野郎で、自分が思ったままに生き過ぎていた感のあるぼくに、大人の立場から厳しくお叱りいただいたのだった。
「いまは若くて、怖いもの知らずの君は、私の言っていることが分からないかもしれないが、10年、20年の時を経て必ず後悔することになるぞ！」と言われたのだった。
それでも、当時のぼくは納得がいかず ＜うるさい、ジジイだなぁ＞ くらいに内心では思っていた。
・・・後年、あの日稲盛さんからいただいた携帯への連絡を何度も思い出すこととなった。
稲盛さんがあの日、ぼくに指摘して、諭して下さった内容は、まさにその通りだったな、と思う。あの頃の自分の未熟さと至らなさを思い知った。・・・大きな勘違いをしていた自分を今さらではあるが反省するしかないのだ。
今日の夕飯は生前の稲盛さんを偲んで吉野家の「牛丼並盛」でも食べようか？ と考えている自分がいる。
ログインしてコメントを確認・投稿する