mixiユーザー(id:1772351)

2022年04月17日17:55

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コロナ狂想曲

 息子家族が全員コロナに感染してしまったとの連絡があった。
 10日間は家から一歩も出れず、買い物にも行けないので「差し入れを頼む!」とSOSが入ったのだ。
 妻は早朝5時から息子と嫁、そして孫の分の大層立派なお弁当を作り、スーパーで買った沢山の食材や飲み物と孫のためのお菓子を四つの大きな袋に入れて差し入れの支度を整えた。

 当然のことながら、それらの荷物を運ぶのはぼくの役目だった。
 あたかも、ヒマラヤのシェルパ、もしくはお屋敷住まいのサーバント、はたまた中国のクーリーや駅構内のポーターのように四つの大袋と三人分の二重弁当を持たされたぼくは、フラフラになりながら額に汗を浮かべて息子家族が待つ玄関前まで荷を届け終えた。もちろんぼくの妻も同行したが、妻に荷物を持たせないのが我が家のしきたりである。
 •••しきたりと言えば聞こえはイイが、言い換えるとダダの奴隷である。
 玄関前に差し入れの品々を置いた後、チャイムをピンポーンと鳴らすと、すぐさま我々夫婦は息子家族の顔を見ることも無くその場を去った。
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