神宮スズメの独り言2021春〜28〜優勝争い

第5節を終えての暫定順位は勝ち点5.5の立教を5の慶應が追う形だ。その立教と慶應が今節で直接対決。立教はここで2連勝すれば勝ち点を7.5まで伸ばして全チームが各1カードを残す中で優勝が決まる。

ノーヒットワンラン負けからスタートした慶應はそうはさせじと今日の試合に臨んだ。

立教はすでに池田陽佑君から栗尾君へとつなぎ宮海土君へとつなぐ勝利の方程式がある。これまでの6試合において東大2回戦以外はすべて池田陽佑君が先発し順調ならばそのまま栗尾君、宮海土君へとつないできた。もし池田陽佑君が不調ならば野口君や石元君がつないでいる。

優勝のためにはこの立教戦で落とすわけにはいかない慶應は池田陽佑君の立ち上がりを攻めた。序盤こそがこの試合のキモだということは分かっていたのだろう。池田陽佑君は立ち上りが不安定だ。しかし、すぐに立ち直り投球ペースを握ると立教得意の継投策で逃げ切られるというパターンがこれまでだった。

慶應の先発森田君は初回に2塁打を許すも無失点で切り抜けるとその裏の慶應は先頭の広瀬君が安打で出塁。1死後打席には福井君が入った。慶應の主将で捕手。これまで8番という打順で打ってきた。2年前の主将でプロ入りした捕手郡司には及ばない打順だった。

だが、慶應の堀井監督はこの首位攻防戦において福井主将には郡司並の活躍を期待したのかもしれない。そしてその期待に福井君は応える。ジャストミートで引っ張った打球はライト前に落ち、下山君のタイムリーと橋本典之君の犠飛で3点を先制。2回には走者2人を置いて福井君はライトスタンドに放り込んだ。

2回を終えて６−０。試合の主導権を握った慶應は森田君が粘り強い投球で失点をゆるさなかった。6回を終えて10−０・・・

しかし、立教は7回に2死から4連打で1点を返した。内野安打2本を含む4連打だったため1点で終わったが、立教はここで見せた意地は大きい。8回から継投した慶應の生井君から得た3点は勝ち目はないながらも明日につながるかもしれない。

勝ち点0.5差は今日をもって逆転されたが、それは明日にも再逆転可能な差だ。しかも今日は栗尾君、宮海土君という継投パターンは今日は封印されている。明日から立教が残り試合を3連勝すれば優勝は可能だ。

明日をもってしての優勝決定はなくなったが、逆に明日は立教にとって優勝決定以上に大事な試合でもある。



2021年5月15日　東京六大学野球春季リーグ戦　第6節1回戦（於　明治神宮野球場）立教
000 000 112 = 4
330 220 10x = 11
慶應義塾