mixiユーザー(id:11073381)

2021年04月03日03:24

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旅自転車って、、

マイミクさんに触発されてちょっと考えてみた。今、旅自転車(ランドナーだろうが、スポルティーフだろうが、、)というものは存在の危機的状況にあるんじゃないだろうか、、、自転車で旅をするという事がすたれて来ている?流行らない?頑張りたくない?今のご時世にそぐわない?自転車で旅するって即頑張るということなんだろうか、、僕hあそうは思わないんだが。が、少なくとも今自転車で旅をするというのは不自由を感じる場合も多いだろう。が、平野さん流に言えば、人生はちっとも自由ではない、が不自由も苦痛ではない、それどころか自分を発見するための素晴らしい道具立てである。旅というのは最終的には自分の発見であって人生そのものだ。それは芭蕉が実践してみせた。今の時代、不自由を楽しめるメンタリティが欠如しているのだろうか、、自転車で旅といえば、何千、何万キロ走りました、何十か国回りました、何年放浪していました、みたいに数字で表す事が出来るとか、即何か対価を見いだせるものでないと価値が認められないのか、、非常に即物的だと思う。だから、極めて即物的な吊るしのマウンテンバイクで出かけて何の不思議もないのかもしれない。

旅が自分を見つける手段であるならば、その道具である(相棒と言っても良い)自転車にはもっと注意を注がねばならないはずなんだが、、いわゆる日本の旅自転車には一方でフランスのやりかたをコピーして更に日本に合った進化を遂げたスタイルが出来上がっている。神格化された工房名が存在し、ご神体とか呼ばれるパーツが存在する。これらは様式化されて裏表千家のように厳然としたオーソリティとして君臨している(勿論落ち目なんですけどね)。他方では(これが大多数のようだが)頑丈なMTBが旅自転車に流用されている。彼らが求めているのは何なのか、僕には判らないが。彼らにとっては古典的なランドナーとかは様式化された過去の遺物くらいにしか思えないのかもしれない。何故今時50年前の低性能の、メンテが面倒なパーツを使わねばいけないのか、、彼らには理解出来ないんじゃないか、、(僕もそんな必要は無いと思っているけれど)。一言で言えば化石でしょう、彼らにとっては。

ボロいMTBなど乗りたくない、でも博物館的なランドナーも嫌だ、、ではどうする?自分で考えなければならない。これは面倒だ。自分の旅のために自分の自転車を考える。デローザだろうがスペシャだろうが、エルスだろうがルータンだろうが、そういうブランド名は関係無い。自分のための自分で考えた自転車。そのためには自分が何のために何を必要としているのか、とことん考えねばならない。こりゃぁ面倒だ。

しかも、変なムック本とかを見るとチャチャッと適当に自転車を組んでカッコ良いよーとか言いながら乗ってる記事が出ている。これは良くない、と思う。特に(名指ししちゃいますけど)某誌の編集者N氏の組む自転車は恰好悪い、というかセンスが感じられない。とことん突き詰めずにいい加減に組んでいる(そういう風に見える)。そういう自転車を雑誌に掲載してカッコいーとか思わせるような記事を書くのは、自転車ってこんなもんなんだ、と思わせてしまう可能性がある。説得力が無いというか、スゲー!と思わせる力を全くもっていない、まぁジャンク・アッセンブルの域を出ない。その方が誰でも出来るからいいんだ、と言うかもしれないが、そんな自転車は憧れの対象にはならない。ありていに言えばゴミのようなものだな。そんなものはお金を出して雑誌を買って見る気にはならない、、

以前精力的に自転車を作っていた魔物のN氏、彼は個性とセンスを併せ持っていた。こういう人がどんどん出て来ないとダメだろうと思う。フレームビルダーの範囲で言っても顧客のニーズに応えられる人は多いけれど、個性的な存在という点では五指に足りないのではないか、、まぁ個性的な自転車を望む人が少なければそれで十分とも言えるのかもしれないが。

オーダーメイドとかカスタムとか、そういう言葉が誤解を生んでいるかもしれない。高価である、僕には関係ない世界だ、第メーカーの自転車の方が高性能だ、何故自分で考える必要があるんだか判らない。それは、とりもなおさず自転車で旅をする事の意味が判っていないからなんだろうが、そういうことを啓蒙するような雑誌は曾てほとんど存在しなかった。唯一山渓の自転車人がそれに近かったと思う。

自分のための自転車が欲しいと思う人が増えない限り、フレームビルダーの将来も旅自転車の将来も暗いと思う。
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