世界で最初に大規模な形で接種が始まったイスラエル、次いでイギリスでも接種が始まり、臨床結果が次々と明るみになった。
2月24日にアメリカのニューイングランドジャーナル(米・マサチューセッツ州)にて、特に我々が知りたい有効性をパーセンテージで示している。
サイト原文はコチラ(※英語がお好きな方は挑戦してみて下さい。大体中央部に該当箇所の記載があります。)▼
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2101765?query=featured_coronavirus
今回こちらのサイトではイスラエルの保健機関、クラリット・ヘルス・サービス(CHS)の接種の結果から数値化されている。同機関は人口の実に53%の保健データを把握している。なおイスラエルで接種されているのはファイザー社製のメッセンジャーRNAワクチンで、ビオンテックである。同国では今のところこの一択だ。このワクチンは2回の接種で95%前後の有効性が保たれると謳っているが、実際のところはどうなのか。
〜陰性者の場合〜
第一回目の接種後、14日〜20日目まで・・・46%
第二回目の接種後、7日以降・・・92%
〜軽度の陽性者の場合〜
第一回目の接種後、14日〜20日目まで・・・57%
第二回目の接種後、7日以降・・・94%
〜中度(入院している)陽性者〜
第一回目の接種後、14日〜20日目まで・・・74%
第二回目の接種後、7日以降・・・87%
〜重度の陽性者〜
第一回目の接種後、14日〜20日目まで・・・62%
第二回目の接種後、7日以降・・・92%
他にもこちらのサイトでは死亡者についてもデータが掲載されているが、ほぼ製薬メーカーが示している有効性にいずれも限りなく近い事が判明した。ニュース記事はモデルナ社だが、こちらも有効性は同等の90%以上なので、ニューイングランドジャーナルの記事に近い結果となるだろう。
また陰性者も二回目の方が有効性が高くなっている事から、予防の意味でも相当寄与されているように考えられる。モデルナ社のワクチンも類似する結果となる事が予想出来る。
2月20日のNHKなどのニュースを御覧になったかもしれないが、一足先にアステラゼネカがJCRファーマの手によって、ライセンス生産ながらも国産となり、供給される事が決まっている。しかしアストラゼネカは有効性でやや劣る結果が出ている事を以前数字を列挙して共有した。▼
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1978506860&owner_id=58808945
手前みそで大変恐縮だが、こちらのブログではアストラゼネカが日本ではメインになった場合、有効性がモデルナ社製やファイザー社製と比較して、20%前後のビハインドを生じている為、アストラゼネカの有効性を引き上げる方法が論文に出ている事を紹介した。
モデルナ社をライセンス生産ながら国産化出来るのであれば、半ば奪い合いになっているファイザー社製のワクチンの争奪戦に日本はわざわざ加わらなくても良い事になり、朗報である。
アメリカのジョンソンエンドジョンソンは有効率はアストラゼネカよりも更に落ちるが(約65%)、一回で済むワクチンを開発している。こちらも身体的に色々と弱い高齢者や重度の患者にも同等の有効性が確保出来るのであれば、期待出来るかもしれない。
関連のmixiニュース▼
■武田薬品、米モデルナのワクチンを週内に承認申請へ
(朝日新聞デジタル - 03月03日 00:38)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6431570
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