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2021年01月18日20:02

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ショックな出来事と、得して傷ついた出来事

 朝、メールチェックをしたら、クルマを貸した人からメールが入っていて、「ガソリン満タンにしておきました。レギュラーでいいんですよね?」と。
 凍り付いた。
 ヨーロッパのガソリンは日本と違ってオクタン価が高い。なので、ドイツ車フランス車ともハイオク仕様になっている。そんなことは常識だと思っていたのだが、彼は知らなかったのか。ずっとガイシャしか乗ったことがないので、私にジョーシキがなかったとも言える。
 ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れると、エンジンに悪い、最悪はエンジン内部が汚れたりエンストする、とされているのだが、他方、「平気、平気。わざわざ高いガソリンを買うこともねえ」と唱えるユーザーもいる。
 すぐに、行きつけのガソリンスタンドに電話をした。
「入れてしまったものはもう仕方ないですね。早く半分くらい使って、そこにハイオクを入れるということを繰り返しましょう」

 午後イチ、おそるおそるクルマに乗り込み、ホームセンターに向かう。エンジンはかかったが、なんとなくふけ上がりが悪い。うーん、なんてことだ。取扱説明書、さらにガソリン給油口にはハイオクと書かれているのに。
 ホームセンターに行ったのは、昨年の夏か秋に買ったフライパンの柄がぐらぐらしてきたからだ。買い替えをしたい。
「コーナン」は割と親切な経営方針で、フライパンや鍋を引き取ってくれる。
 いきなりサービスカウンターに行って、「引き取りをお願いします」とフライパンを差し出した。その際、よせばいいのに「これ、去年の9月か10月に買ったばかりだよ」とイヤミを言った。
「あら、買った時のレシート、お持ちですか?」と言われ、「その日に捨てて手許にありません」と答えたら、「では、こちらのほうで調べてみます。その際、併せて他に何を買われましたか?」と。
 しばし考え込んだのち、「御社ブランドの犬用ササミジャーキーです。800グラムの大袋」と答えた。
 少々お待ち願っていいですか。それを手がかりに、うちのほうで調べてみましょうと、そのベテラン女性店員さんは言い残して控え室に消えた。
 5分ほど待ったところで店員さんが出て来て、「10月までにはなかったです。これから9月分を探してみます」。
 さらに10分くらい待たされた。
「残念ながら見つけられませんでした」とのこと。
 しかし、次にこう続けた。
「仕方ありません。今回は同じフライパンを無料交換します」
 その場で新品を渡された。
 私はこういう”幸運”があまり好きじゃない。結果的にクレーマーと同じ"結果”なのだから。
 少々落胆しつつ、ラズリのササミジャーキーや床ワックスを買って、レジへ。
 気を取り直して、つぎにオートバックスへ行く。クルマにポータブルナビを付けたいのだが、ネットで調べる限りに於いて、国産より中国産のほうが遙かに高機能で、しかも安い。オートバックスで実機を見ることが望ましい。質感や電源接続や、その他もろもろ、ネット情報だけでは分かりかねていた。
 クルマのエンジンは一応、問題なく回っているので、少し安堵する。早くガソリンを使い切りたい。
 オートバックスで15分くらい滞在。やっぱ国産のナビにしよう。そもそもここは日本だしな。しかし、中国の電化製品はこの10年で急速に進化し、アジアのみならず世界中、テレビもスマホもパソコンも中国メーカーが席巻している。私が使うiPhoneでも、日米産の部品より中国部品のほうが遙かに多いし、Androidに関してはソニー、京セラの国産スマホでも実際はMADE IN CHINAだ。
 バルブ崩壊後の経済と社会の停滞をして、失われた30年という言葉が使われる。この時代に生まれた子どもたちを称して「ロストジェネレーション世代」という用語もある。今から20年前の中国は人件費が安く、しかも都市部の教育は日本と大差がなかったこともあって、日本企業は競って中国に生産拠点を置いた。
 ……見下した罰がいま、日本を衰退へと導いている。昨年、ネトウヨに応援を送るような「週刊新潮」が何回か、日本の食品安全基準が世界の趨勢に反して甘い、「あの中国でさえ禁止」となった農薬や促進剤を使用していると報じていた。この記事に信憑性があるかないかはさておき、あの笑い出したくなるような強権的国家がこのニッポンを技術レベルで追い抜いて、さらには安全性や環境問題でも肩を並べるところまで来ている。
 今年はコロナが怖くて行っていないのだが、印刷博物館で毎年開催される「世界のブックデザイン展」に行くと、目のいい人はわかるだろう。ヨーロッパの小国、たとえばオランダやスイスといった国の印刷や製本技術、そして中国の多種多様な発想が昇華した本は、旧態依然とした日本を超えている。
 ひとをバカにしてはいけない。自分が負けることだって起きるのだから。

 オートバックスを出て、帰り道なのでブックオフに立ち寄る。ちょっと走っちゃ駐車、ガソリン早くなくなれ。
 そして帰宅したら、iPhoneにガン闘病中の友人からメールが入っていた。
 37.5分の熱が出て、なんとか今朝治まった。いまは平熱だが、怖かったし、まだ安心しかねている、と。
 彼は投薬中ということもあって、外出は極端に控えている。
 それでも”風邪”はひく、熱も出る。
 コロナ感染は大したことじゃない、という意見も事実だろう。が、もし自分が37.5分の熱になったら、極度の不安から夜間救急センターのようなところに電話をするかもしれない。社会は弱い人を基準に動かすほうがいい。
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