ベルリンのトラム写真

珍しく（探し物があったので、、）仕事部屋をごそごそ整理していたら古いベルリン・トラムの写真が出て来た。コレクターからプリントをちびちび買っていたもの。
トラムというのは街と生活に密接に結びついた交通機関だと思う。トラム路線が網の目のように張り巡らされていれば自動車での移動は多くが不要になる。カールスルーエもそういう街なんだが、昔のベルリンも相当密度の濃いとラム路線を有していた。デーブリンの「ベルリン・アレクサンダー広場」を読むと主人公達がトラムで移動している様が手に取るように分かって面白い。

当時トラムの車庫・車両基地は街の中に作られているケースが多く、しかも住宅に囲まれていて、普通のアパートの門をくぐってとラムが出入りしている場所が多かった。そういったトラム基地の脇に住んでいたら自然と市電ファンになりそうなもんだが、、案外うるさくて嫌、とか思いつつ住んでいたのかもしれない。

西ベルリンがトラムを廃止したのは1967年だが、そういうトラム基地は意外な程残っている。バスの基地になっていたり、スーパーや大規模店舗が入っていたりするんだが、建物が残っていると言う事は嬉しい限り。



昔の写真と言うのは見ていて飽きない。トラムを写したものでも、町の様子や人々の姿が
写り込んでいるから色々な想像を掻き立てられる。

戦後の街の中心地だろう。人々の姿が良い感じ。

もろアールデコ様式の映画館の建物。この建物は現存していて、今でも映画館（シネコン）と商業施設として使われている。

建物壁面の広告も面白い。トラムは昔から車両に広告看板を付けたものが結構あった。その辺も見ていて面白い。

路線乗り換え出来る停留所は結構大きい。郊外の終点はループ線になっている場合が多い。





トラムの事業用車両と言うのもなかなか面白いものが多い。ベルリンの事業用車はダークグリーンにクリームの４角模様が施されていた。一般車両はクリーム色（赤いライン）。


今後大都市は（中規模都市でも）トラムへモーダルシフトすべきだと思う。これは水道や電気と同じ位重要なインフラファクターだと思う。