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2020年08月16日02:18

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7日間ブックカバーチャレンジ�Α.屮譽ぅ妊�みかこ「ワイルドサイドをほっつき歩け」

【7日間ブックカバーチャレンジ】
6冊目
「ワイルドサイドをほっつき歩け〜ハマータウンのおっさんたち〜」 ブレイディみかこ著 (筑摩書房)

前回からだいぶ時間がたってしまった( ゚Д゚)。今まで昔の本ばかり紹介してきたので(いかに本を読んでないか・・)、今回は発売されたばかりの新刊をご紹介します。ペールエールを飲みながら英国労働者階級のおっさんたちの「いま」(悲喜劇)に思いをはせましょう。

毎週金曜夜9時から放送のNHKラジオ第二「高橋源一郎の飛ぶ教室」。テーマ曲が菊池成孔だったりヤマザキマリがよくゲスト出演したりで毎回楽しみにしているが、番組で紹介される本がどれも面白そうで聴いた後すぐ検索するのが習慣になっている。本書もこの番組で紹介されたもの。

ブレイディみかこの前著「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」はコロナ流行下の日本で若者に最も読まれた本らしい。いま「Black Lives Matter」の抗議運動が世界じゅうに広がっているが、これも所謂人種や貧富などの格差社会の問題を子供はどうとらえているかを描いたもの。この前著が彼女の息子の学校の話なのに対して、本著は彼女の夫やその友人隣人のおっさんたち(60〜70歳)の話で同時期に書かれたものらしい(レコードでいえばA面とB面みたいな)。
高橋源一郎やヤマザキマリが推薦文を書いている縁もあり、先日はブレイディみかこが英国からリモートでゲスト出演していた。

本著は6月に発売されたばかりで、内容を書くとネタバレになるのでやめておこうと思う。せっかくの新刊なので、ぜひ興味ある方は読んでいただきたい。

その代わり番組出演中にお話しされていたことを紹介する。

番組で彼女が話していたのは、コロナ禍で最も重要な働きをしている人たちは、いわゆるKEY WORKERと呼ばれる人たちで、ESSENTIAL WORKERとも呼ばれるが、医療や社会福祉、流通やインフラを支える人たちだ。英国の場合この職業を担っている人たちは労働者階級の人が多い。低所得できつい仕事日本でいえば3Kとか言われる職種。アメリカでも同様だろう。そしてそれに従事している人たちは黒人(ブラック)やアジア系(イエロー)が圧倒的に多く白人(ホワイト)から差別を受けている人たちだ。もちろん肌の色だけではなく金持ちや大企業に勤めるビジネスマンがテレワークで安全圏に避難できているのに対し、貧乏人が担っているのはテレワークできない仕事だし通勤も住環境も密だし感染リスクも高い。リスクと戦いながら社会を支えてくれている彼らKEY WORKERに対し心ない差別が起きている。感謝しなければいけないはずなのに。
ブレイディみかこさんの、民草(たみくさ)の解釈が面白かった。民草とは、大衆や庶民のことをいうらしいが、社会の底辺に根を張って雑草のようにたくましく社会をささえている人たちのことで、新刊「ワイルドサイドをほっつき歩け」の愛すべきおっさんたちがまさに民草にあたるそうだ。

そして彼女がこれら著書を通していまとても大事だと思うことはempathyだという。

empathyとsympathyとの違いはなにか。
sympathyとは、自分と同じ立場の人に対し同情したり共感したりすることだが、empathyは、自分と全く立場の違う、たとえばあまり好きではない人かかわりたくない人のことでも想像力をはたらかせて、先入観を捨てて考えてみること。「他人の靴を履いてみる」ということ。

対立構造を作ることはわかりやすいけれど、対立は何も生み出さない。
日本でもけっこうなヘイト案件は起こっている。自粛というのは「自らつつしむ」ことなのに、人に自粛を強要し自粛が緩い人を非難する(自粛警察)とか。自分だけよかったらいい、自分の正義をふりかざす不寛容な社会とか。

全世界的に、このコロナ禍のもと、Black Lives Matterのような抗議運動が起こってきたことはある種必然。diversityの世の中では、sympathyではなくてempathyが必要なのだ。
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