mixiユーザー(id:1910205)

2019年12月13日12:56

154 view

★101ページ目に、お化けが潜んでいる。(メルマガくん:12/13号)

 アゴタ・クリストフ『悪童日記』がもうすぐ終わるので、次にどの本を読むかを決めなければなりません。候補の本、4冊を食卓に並べます。『タコの心身問題』『枝分かれ』『時代は変わったって言うけれど』『感応インク』
 それぞれの100ページ目からの見開きを読んでみることにします。100ページ目というのには、全く意味がありません。ただの思いつきです。4冊それぞれの、100ページ目からの見開きを読んでみて、気に入った本と過ごすことにします。
 ただの思いつきなのに、パトリック・モディアノの新作『感応インク』(Encre sympathique)の見開きに、ドキッとします。
「……私は既に多くの時間を費やしている。もう100ページもだ……」(同書101ページ)
 著者が、100ページからの見開きを私が開くのを、待ち構えていたのです。私は、著者の仕掛けた罠(わな)に、うかうかと陥ってしまったのです。「100ページ目からの見開き」という、自分で作ったつもりの仕掛けは、あらかじめ著者に見破られていたのです。恐るべし、パトリック・モディアノ。そんな錯覚を抱きます。
 これはもう、読まないわけにはいきません。『タコの心身問題』も、気になるけれど。
     *
 パトリック・モディアノ『感応インク』Modiano, Patrick - Encre sympathique.
 https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/2072753805/murasakiasano-22
 (『感応インク』という題名は、私訳/試訳です。中身を読んでいないので、誤りかもしれません) 
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年12月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031