(本来は訪問した順に掲載するが、下記に示す理由のため、この店を早める)
・はじめに
札幌の、��-166：おやじ中華 ナリケンで会った男性から勧められた店である。
宮町は、福島駅周辺の繁華街から住宅街に移行する辺りの区画である。
街の中で食事をしたいと思えば徒歩で移動するので、宮町までは歩きづらいし、
車で何処かで食事をしたいと思えば街周辺で駐車場代を払うよりは遠出してしまう。
従って、この界隈は、駅から遠くはないが、意外に訪問しづらい範囲なのだ。
とはいえ、今の今まで全く知らない店があったことは大きな喜びである。
是非とも行かねばならないと意気込んだ。
また、別な筋から、宮町に今月で閉店するラーメン店があるらしい、と聞いていた。
宮町にラーメン店などあったのかと思い、餃子のない店だろうと思い込んでいた。
訪問したところ、まさにこの店が今月いっぱい、2019/05/31で閉店する、とある。
そんな偶然があるのか、と思いつつ、自身はつくづく餃子に愛されていると自賛した。
この店は宮町の古い雑居ビルに入っている。築50年ぐらい、だろうか。
店の構えが��-64：中華料理 香蘭(2015/03/17)と類似していると思った。
カウンターだけで、かつえらく狭い。厨房も2畳ぐらいしかないように見える。
そんな狭い店の中で、夫婦と思われる男女が息の合った仕事をしている。
食事はラーメン、チャーシュー麺、タンメン、野菜炒め、餃子だけだったと思う。
・対象
営業時間：17:00〜23:00
定休日：土日
駐車場：なし
席：カウンター7席
席にある調味料：酢、醤油、辣油、ソース、塩、胡椒、七味
従業員：老夫婦
餃子8個500円
女性が餃子を包み、男性がそれをフライパンに載せて蓋をしてしばらく置く。
しばらくして火が通ったところで、ひとつひとつを箸で転がしながら焼く。
一定の個数をまとめて皿に移すのではなく、焼き上がったものからひとつずつ移す。
女性は、合間合間でビールを飲みながら働いている。
男性が外している時には女性がフライパンの上に餃子を並べるが、
箸を使うのは、筆者が滞在している間、すべて男性の仕事だった。
・結果
大きさ：中程度
皮の厚さ：中程度(市販のもののようだ)
ひだの数：4個
焼き加減：やや薄めのきつね色の焼き目が片面についている
餡の内容：野菜主体で、ざく切りになっている
女性が餃子のタレを調合して出してくれる。酢が多めの酢醤油に辣油が入っている
・考察
この餃子の焼き方は今まで、他で見たことがない。
フライパンの上で、皮同士がくっついたところを丁寧に剥がしながら焼いているのだ。
当然、焼き上がって出された餃子はひとつもくっついていない。
また、ひとつひとつ箸で取り上げているのに焼き目がほぼ均等なのだが、
すべての餃子を均等に焼くと、最初に上げた餃子と最後の餃子とで焼き方に差ができる。
箸で転がす時は、フライパンがコンロの中央からずれていることに秘密がありそうだ。
餃子だが、野菜のざくざくとした食感が第一の印象だ。
それから、大蒜風味も漂ってくる。肉感はあまりなく、あっさりと食べきれる。
・まとめ
評価は3である。この焼き方は、焼き餃子におけるひとつの完成型と思えるが、
餡の内容がやや好みからずれる。野菜餃子が好きな方は食べるべき餃子だと思う。
店の造りを評価するならば5になるのだが、餃子とは別に考えねばならぬ。
店内には本物の黒電話があり、今も現役だ(食事中、電話がかかってきていた)。
また、勘定は女性が算盤でやっている。算盤での勘定を嫌う者もいるようだが、
電卓でやろうがレジでやろうが、打ち間違いは必ず起こる。算盤に敬意を表したい。
ということで、少しでもこの店に興味をお持ちになった方がいらしたら、
どうあれご訪問いただきたい。この餃子が二度と食べられなくなる日は近いのだ。
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