「トクサツガガガ#7スキナモノハスキ」TV

『トクサツガガガ#7 スキナモノハスキ』
＜ストーリー＞
　母とケンカした叶は吉田さんともギクシャクし、ダミアンにも非難されてしまう。そんな中、兄が叶に渡したのは１本のＶＨＳテープだった・・・
＜コメント＞
　原作のファンとしては第一回からその熱量と再現度に驚喜して観ていた。特に小芝風花のコメディエンヌ演技も実写として見応えがあるなあと思っていたが、回数を重ねるうちに原作にない面白さみたいなものも感じ始めていた。それは何なんだろう？と思っていたら、今回の最終話で不意に胸を突かれた。それは吉田さんにもらったＶＨＳデッキで部屋で一人で『エマージェイソン』のビデオを見ていた叶が高校生のときに一人校舎で最終話を見ていたことを思い出し、さらに子供の頃にも同じように最終話で涙したことを思い出した３つの時代が重なったとき。画面の叶と同じように僕も『エマージェイソン』の最終話に涙していた。うわあ、これは出来が良すぎるではないか！こんな最終話感動せずにいられないではないか。そして、叶が改めて「自分はトクサツが好きなんだ」と確信し、それが彼女の生き方を支えていることを自覚する。これは彼女がアイデンティティを確立する物語であり、そしてそれはつまり叶の青春物語でもあったのだ。コミックではコメディの部分が先にたってなかなか表現しきれない部分が小芝風花という女優が演じることによって青春の部分が表現されることが出来たのだ。
　ラストは再びコメディっぽく締めたけれども、まだまだ原作のエピソードストックはあるし、他のメンバーにスポットを当てることも可能なのだから、この際全７話などといわずに２クールくらいは放映してほしい。それくらい良く出来た作品だったと思う。

「トクサツガガガ」最後にレジェンド、視聴者興奮
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