・はじめに
かつて、バブル経済の最盛期、若者はこぞってスキーを楽しんだ。
福島市民は国道13号線を北上し、栗子峠を越えてスキー場に通うことも多かった。
今では信じ難いが、栗子トンネルの中まで、スキー客の乗った車の渋滞が続いたのだ。
当時の福島市と山形市の県境の山道には、レジャー客を当て込んだ飲食店が並んでいた。
鉄兵ラーメンは元々、そこの山道にあった。1980年になるかならないかの頃である。
太麺と、じゃが芋の入った造りが受けて繁盛し、1990年頃にはここに移転した、と思う。
というのも、1990年代に「流行ったのでこちらに移転してきた」と聞いたきりだからで、
元の店のあった場所は、スキーに行かなくなった今、ついぞ通ったことがないのだ。
更に2000年前後にはサティ(現イオン)近くと、南福島にも支店を出したが、
南福島の店舗は閉店し、そこは後に寿司屋が入ったが、それも閉店した。
時代は廻る、ということで、この店の味を求める若者が増える日も来るのだろうか。
この辺りの情報は、ある程度の年を重ねた福島市民はよく知っていることで、
投稿型グルメ・サイトでこの店の紹介をするときの枕詞のようになっている。
・対象
営業時間：平日_11:00〜15:00、土日祝_11:00〜20:00(L.O.20:00)
定休日：年中無休(不定休あり)
駐車場：店の前に10台
席：カウンター5席、小上がり座敷席7卓
席にある調味料：酢、胡椒、七味
従業員：男性2名女性1名
ギョーザ5個350円
・結果
大きさ：中程度
皮の厚さ：中程度
ひだの数：8個
焼き加減：やや濃いめのきつね色の焼き目が片面についている
餡の内容：野菜多めで大蒜風味が利いている
餃子と共に、小皿に入った、七味を加えた醤油を出される
・考察
食べて、大蒜風味が強いな、と感じるのが最初の印象である。
そして、肉感があまり感じられないな、と思ったのがその直後の印象である。
餃子として、特別美味しいとは思えないのだが、
野菜多めのところが、ラーメンに付随した餃子として、全体のバランスを整えている。
・まとめ
評価は3である。昔ながらのラーメン店の餃子、の基本に忠実な餃子、だと思う。
店にやって来た客の多くのことを、給仕の女性従業員は記憶していて、
客が注文する前から何を頼むか予測して話しかけていた。
これは、前述のグルメ・サイトに書き込む者が昔話も一緒に書いていることと併せて、
この鉄兵ラーメンが長く福島市民に愛されている証左でもあるのだ。
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