演出も兼ねるフィリップ・ブリーンの上演台本は、(多分)原作の混沌をそのまま抽出している。
それで失われたのはストーリー性、そして主人公の葛藤。
今回の舞台、僕はその失われた部分を期待して行ったので、はっきり言ってつまらなかった。
多分、と書いたのは、中学か高校時代に原作を読もうとして、途中で挫折した過去があるから。
三浦春馬を筆頭に、役者はきちんといい演技をしていたと思う。
だからやはり台本。
冗長でつまらないのだ。
終盤でも盛り上がりはなかったし、退屈な時間だけが過ぎた。
唯一おもしろかったのは事件後に主人公が何度も気を失うところで、いちいち暗転するのが面白かった。
ほかにも面白い場面、あったかもしれないが、特筆する必要もない。
そんな感じだった。
やはりイギリスの人(ブリーンのことね)って、こんな感じなんだろうか。
ログインしてコメントを確認・投稿する