ニコンF2

　九州の旅の前、うっかりヤフオクに入札したら落札されてしまった。出品者に発送を遅らせてもらうよう頼んだ。ニコンF2、名機だ。まさか1万円で落ちるとは思わなかった。

　尤も1万円だから色々不具合があった。モルトといわれる黒いスポンジは壊滅だったので自分で交換した。シャッター速度は正確そうだが絞りを開放にすると切れない事がある、これはどうしようか考え中。レンズも必要だから別で落札したら結構な出費になってしまった。

　ニコンF2、繰り返すが名機である。デジカメが出現する前はこんな安値で手に入る事はありえなかった。
　機械式カメラである。電池がなくても動く。機械式のカメラは説明書がなくても基本操作が分かる。操作ボタン等が機構的に自ずから決まっているからだ。デジカメはそうではない。操作ボタンの位置や操作方法はいくらでも自由が効くので設計者の気分次第だ。説明書を読まなければ分からぬ。
　F2で空シャッターを切ってみる。シャッター音が心地良い。これもデジカメではありえない現象だ。電池で動くデジカメのシャッター音に心地良さを感じる事は難しい。

　とはいえこのF2を使うとなると微妙だ。デジカメなら何枚撮っても微々たる金額だが、銀塩フィルムだとたった1本36枚で千円程だ。
　使い途がない訳ではない。7月に500円で買ったジャンクカメラの代替としては申し分無さ過ぎる。