エリック・カールの『だんまりこおろぎ』(偕成社)
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は、音が出る本です。
たぶん、電池が内蔵されているのでしょう。
「こおろぎ」が、「ころころ・りりり…」と鳴くのですが、
鳴く瞬間、子供に読み聞かせをしていて、読んでいる大人のほうが、
いつも、ほろりとしてしまうのです。
20世紀に買った『だんまりこおろぎ』が家の書棚に眠っています。
もう、何年も――10年くらいでしょうか――開いていません。
手に取ってみます。
開こうとして、一瞬、手が止まります。
もし、電池が切れていて、「こおろぎ」が鳴かなかったら。
いや。
思い直します。
鳴かなくても、元気に鳴いていた頃の声を思い出せばいいのです。
「ころころ・りりり…」
(ほらね)
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