学校に行っている頃、わたしは巨大ロボのコックピットから外を見ているみたいだな、と思うことがあった。
中で何を思おうと、操作しなければ動かない。外からは何も分からない。
急に話しかけられると、すぐにエンジンがかからず、応対に時間がかかる。喋ることは高度な身体活動である。息をするように言葉が出てくる訳ではない。直前になにか声を出していれば、待機状態になってすぐに声が出やすい。だからといって、ずっと喋っているわけにはいかない。
外から働きかけられなければ、自分からは動かない。
中では結構大騒ぎしていたりするのだけど、外からは、物静かにしているかのように見える。その状況にちょっと可笑しくなったりする。
新井素子さんの本の中で「ヴィジホーン(立体画像の送れるテレビ電話)」というものが出てきて、当時バーチャルリアリティが流行りだした頃で、この技術を使えば学校の教室が建て込めるんじゃないかと空想していた。
ちょっと長くなるので、一旦アップします。
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