入退院を繰り返している叔父に用事があって、電話をします。
叔父の声が思いのほか明るいので、
不用意に、「お元気そうですね」と言ってしまいます。
叔父は、ひとこと、「まあ、死ぬまで生きてるよ」
と返します。
「死ぬまで生きている」は、
その立場にならないと、言えない言葉です。
その立場でも、言えない言葉です。
与えられた条件に逆らうこともなく、
嘆くこともなく、全て引き受けて、生きる。
そういう意味だと感じます。
私も、そのような「生」を選び取りたいと思います。
というような感傷的なことは口にはしないで、
静かに会話を続けます。
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