｢ちはやふる -結び-｣＠ヒューマントラストシネマ渋谷

楽しみにしていたシリーズ完結編。金曜の夜は会員割引になるので、お一人様で鑑賞千早×新×太一の三角関係もどうなるのかしらーと興味津々で。

離ればなれになってしまった幼なじみの新(新田真剣佑)にもう一度会いたいと願う千早(広瀬すず)が、もう一人の幼なじみ･太一(野村周平)を巻き込み創設した瑞沢高校かるた部。史上最年少クイーン若宮詩暢(松岡茉優)と千早の激闘から早2年が経ち、新入部員に振り回されながらも、最後の全国大会目指して奮闘する瑞沢かるた部の面々だったが、予選を前に太一のある決断が千早を激しく動揺させる。一方、これまで団体戦に興味を示してこなかった新は、千早への思いを胸に、ついに団体戦への出場を決意するのだったが…。

今作も安定の面白さ競技かるたの世界の面白さや奥深さを垣間見られつつ、幼なじみ3人の関係や部員、他のキャラクターも多彩で飽きさせない。文科系スポ根＆青春＋ちょい恋愛がうまいこと混ざり合った作品になっている。

2016年公開の上の句、下の句を観たうえでこの完結編に挑んだ方が、各々のキャラクターや関係性を掴めるので、より一層楽しめるのは言うまでもないが、今作からでもきっと問題はないと思う。個人的には野村くん演じる太一の成長や葛藤に感情移入したので、できれば通しで観てもらいたいけれど

出演は他に、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也、優希美青、佐野勇斗、清原果耶、賀来賢人、松田美由紀、國村隼といった面々。前作から出ている史上最年少クイーン若宮役の茉優ちゃんと、今作から登場の名人に君臨する周防役の賀来くんがいい味出してたなぁ。2人のキャラを掘り下げてもっともっと観たいくらい

すずちゃん演じる千早は天真爛漫、好きなものへ真っ直ぐに力いっぱい情熱を注ぐキャラクター。ともすれば、ウザさや周りを振り回す勝手さも感じさせるが、それでもなお魅力溢れる主人公に映るのは、そのビジュアルだけでなく、確かな演技力の賜物だと思う

かるたのチーム戦とは何ぞやを描き、そして｢運命戦｣が大きなポイントとして、クライマックスの見せ場となるこの作品。予想は裏切られないが、ハラハラさせてくれたので十分満足できた。"持ってない男"太一がどうなるのか？交錯する3人の想いはどう着地するのか？ぜひ確かめてほしい