凄いヘビーな題材の芝居だった。
AI(プライム)と会話してると、結局自分自身の内面と会話するのとイコールになり、魂を病んでいく…。
まさぐられるのは、自分の記憶。
かなり恐ろしいよ。
しかしこんな繊細な感覚を微妙な筆加減で描ききってる脚本家が凄い。
この作者、ジョーダン・ハリソン作品は、今回が初日本上演だってさ。
でも翻訳劇の凄さって、こういうところなんだよなあ。
AIの話だけでなく、「老いる」ことについてもどすんと重いものを渡される脚本だった。
浅丘ルリ子のおばあさん演技が身につまされて、観ているのが辛かった。
本当に、パンフの解説を読んで追体験したくても、芝居そのものの凄さに到底及ばないから無駄だった。
ただ、台本と演出に冗長な部分がかなりあるので、かなり寝たし、それは僕だけではないだろう。
でも凄さは十分伝わった。
日本の作家がこういう重い、でもさりげない作品を書かないのはなんでしょう。
新国の様なこういう企画に前向きな作品を(かなり受け身的に)見せられる現在の状況は変わって欲しい。
出演者の一人、相島一之さんは大学時代の先輩。
相島さんに会えたおかげで新国小劇場の綺麗な楽屋も見れた(一人部屋はなかったよ)し、行ってよかった。
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