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2017年04月13日19:36

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「彼らが本気で編むときは、」@TOHOシネマズ渋谷

映画館で何度も観た予告では、生田くんの女性姿にちょっと違和感というか心地の悪さを感じていたこの作品。2006年「かもめ食堂」、2007年「めがね」と続けて観て以来、お久しぶりの荻上直子監督最新作ぴかぴか(新しい)生田くん好きの友達と3月2週目の日曜に鑑賞るんるん

母と2人暮らしの小学5年生トモ(柿原りんか)は、母(ミムラ)が男を追って家を出て行ってしまい、一人で放置されてしまう。こうしたことは初めてではなく、トモは以前も頼った叔父マキオ(桐谷健太)の元へと向かう。優しく迎えてくれたマキオの傍らには、初めて会う女性リンコ(生田斗真)がいた。マキオの恋人だというリンコは、男性として生まれ、性別適合手術を受けて女性となったトランスジェンダーだった。明るく優しい彼女は、おいしい料理やかわいいお弁当を作ってくれて、トモコは実の母からは受け取ることのなかった家庭のぬくもりや愛情を感じていく。そんなリンコは、未だに周囲の心ない偏見にさらされることも少なくなく、悔しいことがあると必ず編み物をして心を落ち着かせるのだった。マキオとトモと一緒に暮らすうち、いつしかある思いを強くしていくリンコだったが…。

これは本当に観てよかったわーい(嬉しい顔)と素直に言える作品。LGBT(レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)のうち、トランスジェンダーの女性を主人公にした物語。そうした性的マイノリティのことだけでなく、育児放棄や介護現場の実情なども描かれており、単なるヒューマンドラマでは終わっていない。

だけど、諸々の難しいテーマを大げさだったり、偏ったりせずに示しているので、理解しやすいし感情移入も出来て、素晴らしい描き方だったと思う。「かもめ食堂」のヒットで名を上げた荻上監督、セカンドステージ突入でしょうexclamation ×2

予告ではちょっと、、なんて言ったけど、生田くんのリンコはお見事だった指でOK生まれた時の性別と自分が認識している性別が異なることで、ずっと生き辛さや偏見に耐えて、乗り越えて今も闘っている。そうした人間の強さと優しさ、見え隠れする憂いをとても繊細に演じていたと思う。男前な生田くんを求めている人には違うかもしれないけど、"今まで観た生田作品の中で一番はexclamation & question"と聞かれたら、絶対この映画を推したい。

他の出演陣は、小池栄子、門脇麦、柏原収史、込江海翔、江口のりこ、高橋楓翔、品川徹、りりィ、田中美佐子といった面々。恐らくこれがりりィさんの遺作でしょう。本当に格好よくて説得力のある女優さんだったので、もっともっと観たかったなぁ。

コンビニのおにぎりを吐いてしまうトモがあまりにも切ない。実の母からは得られないものを確実にリンコやマキオに感じていても、やっぱり母の顔を見たら、、というくだりにも涙涙泣き顔ぜひぜひ観てほしいから、もう内容には触れないでおく。私の拙い感想ではこの作品のよさが伝わるか不安だが、絶対観る価値ありっダッシュ(走り出す様)
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