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2017年02月15日20:41

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「キセキ -あの日のソビト-」@渋谷TOEI

松坂&菅田という人気俳優のダブル主演作ということもあってか、公開2週目の水曜夜もなかなかの入り。GReeeeNの人気もあるのかなexclamation & question

厳格な医師の父(小林薫)と明るく優しい母(麻生祐未)を持つ兄弟、ジン(松坂桃李)とヒデ(菅田将暉)。兄ジンはメタルバンド"ハイスピード"のボーカルとして活動し、弟ヒデは医大を目指して受験勉強に励んでいた。その後ジンは父の反対を押し切り家を飛び出してバンド活動を続け、一浪したヒデは自らの学力に限界を感じて目標を歯科大に変え見事合格する。そんな中、ジンのバンドが解散状態となる一方、ヒデは仲間と共にバンド活動に目覚める。ある日、ヒデからアレンジを頼まれたジンはその才能を確信し、裏方として弟たちの音楽をサポートしていく。そして、いよいよヒデたちのデビューが現実味を帯びてくるが…。

デビューから今もなお、素顔を隠して活動を続ける4人組アーティスト・GReeeeNのデビュー秘話を映画化した青春ストーリー。実話と言われてしまえば、ストーリー展開やキャラクターにあれこれ口を挟むのはナンセンスと思いつつ、ちょいちょい引っ掛かったりもして。。

音楽に疎い人でもさすがに『ROOKIES』の主題歌で大ヒットした「キセキ」ムードは聴いたことがあるはず。私もGReeeeNの曲でタイトルがパッと浮かぶのはこれだけだし、他に彼らについて知ることは全員歯科医との両立の為、顔出ししないということくらい。なので、フラットな立場で青春もの、音楽ものとして観たつもり。ファンならばその成り立ちなどのエピソードを知ってる人もいるだろうが、そうでない人はグループ名の「e」4つの意味とか、実は兄がプロデューサーとか、諸々知れてGreeeeN入門といった趣きも。

先にバンドデビューしたのは兄のジンだが、音楽的な才能を認められたわけではなく、どうやらビジュアル先行で売れそうだと目を付けられた感じ。でもやっぱりプロの世界はそんなに甘くない。自分たちの作りたいものは却下、"もっとポップで売れそうな曲を作れ"と何度もダメ出しを食らう。バンドのムードは最悪でついに空中分解。そんなどん底の中、弟のヒデが大学の仲間と作った曲を聴いてみてくれと持ってくる。

そうこの話、松坂くん演じるジンはGReeeeNの一員ではない。リーダーのヒデの実兄で後にプロデューサーとなる役。ジンは父の猛反対を押し切り、音楽で売れて成功してやる!という夢は破れたが、裏方として弟のバンドを支えることで夢を叶えた。ジン目線で完全に彼に感情移入。

ヒデにだってもちろん葛藤や辛いこともいっぱいあったはず。自由な兄を見てきた弟としては、親の期待に応えたいが、学力的に無理だと医大から歯科大に志望変更。無事に受かったけど、やっぱり好きなこともやりたい。学業との両立が厳しくて、一度はバンドを抜けたりと紆余曲折がある。でもやっぱり断然ジン側で観ちゃうよね。

そのせいか、ヒデの心の機微がいまいち掴めず、なんだか流されるまま歯科医という仕事も音楽という夢も手に入れたようにみえてしまった。いや、成功する人ってそういうものかもね、とも思ったり。才能があったり、何か惹き付けるもののある人は自分からガツガツしなくても、うまいこと転がってうまいこといくのよ。あーなんか妬み全開になっちゃったあっかんべー

お父さんにドン引き。でも、実話ならどうしようもないが。。そして、ノーテンキなお母さんにもちょっとイライラ。あんな頭ごなしに否定されて怒鳴られて殴られても堪えて、父に認められたいと頑張るなんて、めっちゃいい子供たちだよ。親の立場になれば、安定した職業に就いてほしい、というのもわからなくもないが。。

松坂&菅田の繊細な演技が観たい人、忽那汐里、平祐奈、横浜流星、成田凌、杉野遥亮といった若手俳優陣目当てやGReeeeNファンは楽しめるだろうが、個人的なお薦め度はそこそこかなぁ。松坂くんは「ピース オブ ケイク」映画あたりから、役の幅が広がってすごくいい顔になってきた印象。今作でも好演していて、それが一番の収穫exclamation ×2
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