mixiユーザー(id:18419990)

2016年11月06日01:24

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トーマス・ルフ展

http://www.momat.go.jp/am/exhibition/thomasruff/
 とても良かった。

 だが、入口から入ってすぐのPortraitsは解らない。説明文にはややこしい解説がなされているが、それを読んでも尚解らない。
 次のHousesも解らない。ありふれた建物の建築写真。ビューカメラできちんとあおりを使って撮影されたことは判るが、それ以上は解らない。
 難解な展覧会に来てしまったかと思う。

 次のother Portraitsから面白くなってくる。写真そのものを観ただけでは解らないが説明文を読んで吃驚。
 なんでも、当時は使われなくなった警察の光学モンタージュ装置を警察博物館から借りて作成された作品群だそうだ。本展は撮影可なので4点ほど撮らせていただいた。この中から私が撮ったのはanderes Portrat Nr.14B/18。目が3つある。
http://photoservice-imagecluster.img.mixi.jp/v/cece8fc36d6a00982b3ba4f544a1438cd9c34a183e/581e03e3/picture/18419990_2233993060_3large.jpg

 Nights、作品全てが緑がかったモノクロ作品。「ははん暗視装置だな?!」と思ったら、そうだった。但し制作のタイミングが湾岸戦争直後。おどろおどろしい戦争の映像を提供した装置で、ありふれた日常風景を撮影するという試みだ。
Nacht 19I,1995
http://photoservice-imagecluster.img.mixi.jp/v/afaffc51019c5594cdf05ea11eb98519a26067de80/581e03f2/picture/18419990_2233993116_18large.jpg

 jpegを御存知だろうか?誰しも名前だけは見知っているだろう。ルフ氏は圧縮率を最大にする事で芸術作品にし、同時にjpegの仕組みを知らしめる。
jpeg ny01,2004
http://photoservice-imagecluster.img.mixi.jp/v/e3630bf47e2ad5f04b72dbfa43b24b18751230a86e/581e04c9/picture/18419990_2233996949_233large.jpg

 cassini、宇宙探査船カッシーニから送られた映像はNASAから公開されている。これを加工した作品。カメラは使っていない。
cassini 24,2009
http://photoservice-imagecluster.img.mixi.jp/v/8282251434978e90f0b1d5928b482fd5ca225d6a5e/581e0472/picture/18419990_2233996994_146large.jpg
 他にもnudes・ma.r.s・Substrates・Photogram等も同様だ。ma.r.sは館内で3d眼鏡が貸し出されていて立体視できる。
 カメラがなくとも写真作品を創れるのだ。年賀状の作成すら億劫がっている私は反省せずばなるまい。

 アナログからデジタルまで、トーマス・ルフ氏が写真の可能性をとことん追求している人だという事が解った。
 当展は来週までだ。回し者ではないが、是非来館される事をお勧めする。
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