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2016年11月03日00:09

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「何者」@TOHOシネマズ渋谷

三浦大輔監督×朝井リョウの直木賞受賞作が原作×川村元気プロデューサーとくれば、期待しないわけにはいかないダッシュ(走り出す様)おまけに人気と実力を兼ね備えた演者がずらり。でも実は、何度も観た映画館の予告ではあんまり好印象じゃなかったんだけど。。

大学の演劇サークルに情熱を注ぎ、周囲を冷静に観察・分析する拓人(佐藤健)。拓人のルームメイトで、バンド活動をしている天真爛漫な光太郎(菅田将暉)。光太郎の元カノで拓人が秘かに思いを寄せ続ける真面目女子の瑞月(有村架純)。瑞月の友人で、偶然にも拓人たちの部屋の上に住んでいた意識高い系女子の理香(二階堂ふみ)とその同棲相手で画一的な就活に否定的な隆良(岡田将生)。彼らは、ひょんなことから理香の部屋を"就活対策本部"と名付け、情報交換のために定期的に集まるようになる。大学院生のサワ先輩(山田孝之)に見守られ、それぞれに内定を勝ち取ろうと悪戦苦闘する5人だったが…。

"恋愛、友情、就活、裏切り。これが僕たちのリアル。"というキャッチコピー。いやいや、これが本当に今時の若者のリアルで就活のリアルならば、私は友達関係も就活も絶対うまくいかないな、と恐ろしくなったげっそり同時に、まだ"就活"なんて呼ばれる前になんとか内定もらえてラッキーだったな、としみじみ。

ネットやSNSが当たり前に浸透している今、就活におけるその役割もすごく大きいんだなぁ、とめっちゃおばさん発言あせあせだって、WEBでのテストや結果がメールで来るとかなかったもん。ネットからの資料請求やエントリーくらいはあったかもしれないけど、私が利用しなかっただけか。。ツイッターで情報収集したり、LINEでやりとりしたりと忙しくてしょうがないだろうね。情報が溢れすぎてるのも良し悪しかも。

菅田くんが「格好悪い佐藤健が見どころ」みたいなことを言っていたが、まさにだねexclamation拓人は冷静に手堅く就活しているようで、内心はぐちゃぐちゃ。その観察眼や分析を瑞月は「説得力あるよね」なんて感心するんだけど、実態は分析という名の批判。誰しも誰かのことを"サムい"とか"バカじゃん"とか思う時ってあるはず。そういうブラックな面をまざまざと見せられ、やる側やられる側両方の気持ちになって、結構ガツーンときた。

就活のスタンスとして一番共感したのは架純ちゃん演じる瑞月。本当は漠然とだけどやりたいことや希望の業種があった。でも、家庭環境や自分の実力、給与や勤務地など条件面、諸々考えて堅実な道を選んだ。そんな考え方が自分とすごく近くて、なんだかちょっと切ないけど"わかるわかる"って。まあこの堅実タイプが一番メジャーか。でも、その選択が正解かはわからない。。

なんだかまとまりのない文章になってしまったが、ただ学生たちが就活に悪戦苦闘するだけの話と思われてたらもったいない。まあまあ長く社会人やっててもあれこれ考えさせられたし、自分の学生時代と比べたり、と刺激的だった指でOK

群像劇って一人ひとりの掘り下げがどうしても浅くなるから、それが物足りないっていう意見もあるだろう。だから群像劇は苦手ってのもたまに聞くし。それも一理あるなと思っていたが、今作に限ってはその浅さがまだ何者でもない、もがいている学生の話だからちょうどいいんじゃないかと。

予告を観ての期待度に反して、これは秀作。98分という尺もいいっexclamation ×2(なんでもコンパクトならいい訳じゃなくて、この作品には合っていたと思う。)彼らの過酷な就活競争の行く末をぜひ見届けてウインク
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