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2016年10月29日23:48

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神宮スズメの独り言2016秋〜9〜決戦その4 けじめの試合

先週までは早慶明立の4校に優勝の可能性があったが、明治があっさりと立教に連勝し優勝を決め立教の4位も確定した。春と同じように明治の優勝が決まった後の早慶戦。観客もいつもよりもずっと少ない。しかし、早慶戦は早慶戦、決戦である。

慶應の先発は加藤君、3回までに5三振を奪い無安打に押さえる。しかし自慢のスピードボールはどちらかと言えば封印し変化球主体のピッチングで、なんとなく「らしくない」

早稲田は甲子園優勝投手の小島君、初回に先頭沓掛君を内野フライ落球で2塁まで進塁を許し、山本君にタイムリーを浴びた。

しかし、試合は中盤流れが変わる。慶應の加藤君はお得意の四球が出始める。4回石井君に早稲田初安打となる内野安打を打たれると1塁への牽制悪送球で進塁を許し、佐藤君の安打で同点とされた。

逆に小島君は完全に立ち直り、3回4回5回と3者凡退に退ける。試合の主導権は5分ながら、早稲田に行きかけたように見えた。

6回には早稲田も慶應もランナーを2人出したが、慶應加藤君は2つの三振でしのぎ、早稲田の小島君は併殺に切って取った。

7回早稲田は母校の校歌を聞きながら作った1死2塁のチャンスを逃すと、慶應は若き血を歌い終えたあと、1死から郡司君が左翼席に本塁打を放つ。昨夏の甲子園準優勝捕手はこの秋からレギュラーを張っている。続く同じ1年生の柳町君もあわや本塁打かと思える右翼フェンスダイレクトの2塁打で更にチャンスを作る。

そして、加藤君がセンター前に運ぶと、9番の照屋君は初球をバント・・・

スクイズではない。自分の判断で狙ったバントヒットだった。この回、3度目の若き血の大合唱が3塁側から沸き起こる。

ここで、小島投手は降板、この投球練習中に2塁走者である慶應加藤君と早稲田の遊撃手石井君が談笑していた。ドラフトで広島から指名された加藤君と日本ハムから指名された石井君は折しも今日本シリーズを戦っている両リーグのチャンピオンチームのメンバーとなる。

4年生にとっては最後のシーズン、プロに行く選手も社会人で野球を続ける選手もいるが、そのほとんどは、幼いころから夢中になって続けてきた野球に別れを告げる。

秋のリーグ戦は季節が冬に向かっていくように心に寂しさが広がっていくシーズンだ。

試合はその後加藤君が早稲田打線を抑え、終わってみれば被安打3、奪三振12という数字だけ見れば堂々たるピッチングだったが、試合を見ている者からすればそんなに落ち着いてみていられる試合ではなかった。

まあ、これが加藤君と言えばそうなのだが・・・・


両校のエールの交換が終わって慶應のスタンドでは早稲田に勝ったときだけに歌われる「丘の上」の合唱が行われた。優勝しても相手が早稲田でなければ歌われることはなく、たとえそれが最下位決定戦であっても早稲田に勝てば歌われる「丘の上」・・・・

明日になるか明後日になるかはわからないが、最終戦となる秋の早慶戦は学生としての名残惜しさを含んだ最後の試合となる。

一緒に肩を組んでそれらの歌を歌いながら、4年生はこれから社会に出ていくけじめをつける時でもある。

両校とも、できれば勝って終わりたい。優勝とは関係なくとも・・・・・


2016年10月29日 東京六大学野球秋季リーグ戦(於 明治神宮野球場)
早稲田
000 100 000 = 1
100 000 20x = 3
慶應義塾

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