カンコンキンシアター

　東京グローブ座でカンコンキンシアター３０「クドい！８２歳まで生きる事に決めました」を観る。今年は新宿映画祭で幕開け。関根勤座長は小池百合子役で登場。ファンキー加藤役ラッキィ池田は、今年も全裸。ジェームス・ボンド役者がジョージ・レーゼンビーとは。
　「森デス」から「シゲルとユウジ」は例年通りで鉄板。「ホストの花道」に代わる、赤ちゃんを笑わせるカメラマンのネタでは、飯尾和樹の追い詰められ芸がさく裂。個人的には岩井ジョニ男の「ラインバックとブリーデン」ネタがおかしい。
　「ウド先生」は、女子レスリング日本代表。トムのアメリカンダンスでは、関根勤の思いつきネタに天野ひろゆきがツッコミを入れまくるのが楽しい。
　２幕では、関根勤がバトルスーツで登場。「マッドマックス」に影響されてオーダーメイドしたそうだが、暑いらしくすぐに着替える。ここでもラッキィ池田が下ネタ連発。これがないとカンコンキンシアターではない。ベッキーら不倫した女性芸能人を集めたバンド「フリンセス・フリンセス」は笑った。
　ヤスの議員が会見で理不尽に追い詰められるネタは、アドリブ連発。１幕はほぼ時間通りだったが、ここで一気に延長。１幕の野球ファンの集まるバーでボコられるコントがあったり、今回はヤス受難のネタが多く、飯尾とは別の意味で追い詰められるとおかしい。あのコントでは、なぜか千葉ロッテ岡田幸文のユニフォーム。ファンなのか。
　恒例関根勤の物まねネタは、去年に続いて長嶋茂雄。前回は過去が舞台だったが、今回は２０２０年、長嶋三奈とオコエ瑠偉の結婚式。ここでもヤスの張本勲が受難。長嶋がなにかと王貞治と仲良くしようとするのが楽しい。
　そして笑点、お白洲と続いて幕となる。今回は関根麻里ら去年まで活躍した女優が出演せず。人数自体が減っている。「ウド先生」も、男優が女装して交じっている。これはこれでおかしいのだが、ツッコミ役の関根麻里の不在が痛い。
　テレビのインタビューネタでも、以前は関根勤と今井久美子の２人芝居だったが、最近は男優を交えて３人。今井と違って１人で任せられないのか。
　私は未見だが、ＣＭの「神スイング」で有名になった稲村亜美が新加入。スイングだけでなく、投球も見事。来年も参加してほしい。同じく新人の右手愛美や、５年目の萌木七海にも見せ場はあるのだが、いかんせん人数が少ない。せっかくの３０回なのだから、今回に限ってでも、今井久美子や西田たか子を復帰させてほしかった。
　それでも４時間４５分を、長く感じさせなかった。このナンセンスな時間は、年に１度の楽しみだ。また来年観に行きます。