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2015年11月30日20:10

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「恋人たち」@テアトル新宿

「ハッシュ!」、「ぐるりのこと」の橋口亮輔監督の久しぶりの長編作。これは絶対っダッシュ(走り出す様)ということで、連休の朝一に新宿へ手(チョキ)

橋梁のコンクリートをハンマーで叩き破損の有無をチェックする橋梁点検の仕事をしながら裁判のために奔走するアツシ(篠原篤)。数年前、最愛の妻を通り魔殺人事件で失い、今なおその喪失感と犯人への憎しみから立ち直れずにいる。自分に関心を持たない夫と、ソリが合わない姑と3人暮らしの退屈な毎日を送る主婦、瞳子(成嶋瞳子)。ある日、ひとりの中年男とひょんなことから親しくなっていく。同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士、四ノ宮(池田良)。一緒に暮らす恋人がいながらも、秘かに学生時代からの男友だちを想い続けていた。そんな不器用ながらも懸命に日々を生きている3人だったが…。

**************** ネタバレなし ****************

140分じっくりたっぷり人間ドラマを堪能。主人公たちの日常が丁寧に描写され積み重ねられているので、彼らのような経験はないけれど、非常に身近に感じたし、思いっきり感情移入した。誰だって多少なりとも不満や悩みを抱えていて、生きづらさを感じる時もある。だけど、生きている。言葉にすると陳腐で当たり前だけど、そんなことを改めて思い起こさせてくれた。

アツシ、瞳子、四ノ宮の3人が主人公の物語。彼らを演じたのは橋口監督が続けているワークショップなどを通して見出されたほぼ無名の方たちだそう。みなさん、そのワークショップでかなり得るものが大きかったのか、実在感がものすごくて素晴らしい熱演だったぴかぴか(新しい)

脇を固めるのは地味ながら(失礼exclamation笑)実力派の俳優陣たち。安藤玉恵、黒田大輔、山中崇、内田慈、山中聡、リリー・フランキー、木野花、光石研といった面々。

3人はどうにもならない現実に打ちのめされ、絶望を味わう。世の中厳しいなぁ、なんて観ていて正直憂鬱にもなった。だけど、周り全てが敵じゃないし悪人じゃない。彼らの辛さに寄り添い言葉を掛けてくれる人もいる。そういう存在がいなくても、自分で乗り越えられる時もある。うまく言えないけれど、人間って弱いけど強いな、って。

これは機会があったら観て欲しいので、詳しいストーリーには触れないでおく。楽しい作品とは言えないけれど、ちらちら笑いどころもあるし、後味も悪くないと思うのでぜひるんるん
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