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2015年11月19日20:48

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「グラスホッパー」@TOHOシネマズ渋谷

土曜日がちょうど14日でTOHOシネマズデイなので、「脳男」や「予告犯」など生田くん映画をいつも一緒に観に行く友達を誘ってるんるん私のお目当ては浅野さんなんだけどねウインク

ハロウィンの夜。渋谷のスクランブル交差点に一台の暴走車が突っ込み、次々と人をはねとばす。犠牲者の中には心優しい中学教師・鈴木(生田斗真)の婚約者(波瑠)も含まれていた。悲しみに暮れる鈴木は、何者かから"本当の犯人は別にいる"とのメッセージを受け取り、その指示に従ってフロイラインという会社に潜入、裏社会に君臨する会長の寺原(石橋蓮司)と二代目の寺原Jr.(金児憲史)をマークする。そんな矢先、彼の目の前で、寺原Jr.が"押し屋"(吉岡秀隆)と呼ばれる殺し屋に殺されてしまう。復讐の相手を横取りされた上、組織から犯人の"押し屋"を追いかけるよう命じられる鈴木だったが…。

**************** ネタバレなし ****************

調べたところ、伊坂幸太郎さん著書本の映画化はこれで11作目。うち9作観てきた印象としては、残酷さとユーモアさが入り混じる、歌詞や小説の引用やアイテムの多用−本作では、しじみ、ジャック・クリスピン(架空のミュージシャン)、罪と罰など−、切なさと心温まるエピソードが同居するという感じ。今作も同様の印象で誰の視点でどこに重きを置くかでだいぶ感想が違ってきそう。

主人公はごく普通の虫も殺せないような優しい鈴木という元中学教師。婚約者の交通事故死の真相を探り、復讐する為に裏社会に潜り込む設定で、巻き込まれ型クライムサスペンスといったところ。なんだけど、なんか巻き込まれ方が薄いのよ。なんせ殺し屋たちのキャラが魅力的だからそちらの印象が強いし、事実生田くんの出番も主演の割には少ないので、ファンにはちょっと物足りないかもexclamation & questionさらにかっこよさも封印しているから、そこを期待するのも×。とはいえ、情けない表情やへんてこな走り姿など、今までにない感じなので新鮮とは言えると思う。

主要メンバーのキャラクターが多彩でキャスティングもピタリとハマっている点はすごくよかった指でOK特殊な力(眼力)で相手を自殺に見せかけて殺す鯨(浅野忠信)。鮮やかなナイフ捌きと俊敏な動きで仕事を遂行する蝉(山田涼介)、電車のホームや信号待ちの交差点などで気配を消して確実にターゲットを仕留める押し屋(吉岡秀隆)。この3人が見事に役を生きていて、演技を堪能するという面ではかなりの満足度ハート

浅野さんのいかにもな黒づくめの衣装とサングラス姿にうっとり目がハートまあとにかくかっこいいのよexclamation ×2ある種ファンタジックな役柄も違和感なくみせてくれるのはさすが。彼の背負うものは結構ヘビーで何十人も殺してきた悪人なんだけど、一番感情移入したかも。山田くんの入り込み方もお見事で、殺すことでしか生きてることを実感できないという異常性を持った役柄をうまく演じていたと思う。アクションのキレのよさも動きの速さも素晴らしかったぴかぴか(新しい)終盤の鯨と蝉の闘いはまさに壮絶で、間違いなく見せ場のひとつ。押し屋の吉岡さんも一見穏やかな中に狂気が見え隠れして、ゾクッとした。

他にも蝉の相棒で仕事を取ってくるエージェント(村上淳)、鈴木が潜入するいかがわしい会社の悪女丸出しの上司(菜々緒)、押し屋の妻(麻生久美子)、鈴木の元教え子(佐津川愛美)、蝉の父(宇崎竜童)といった個性的な面々がたくさん。適材適所で作品の世界観をガッチリ支えている。

グラスホッパーとはトノサマバッタのことで、密集したところで育つと変種となり狂暴化するらしい。人間も同じだという比喩が恐ろしい。渋谷のスクランブル交差点が象徴的に使われているが、王様のブランチ情報では、去年の渋谷のハロウィン映像と千葉のショッピングセンター跡地に再現されたセットとCGを組み合わせた映像だそうで、すごく自然でびっくりしたexclamation ×2

エンタメ作としてまずまずの出来だと思うけど、当然こういう話だから、人がたくさん死んでその見せ方も結構エグくて血も満載。おまけにバッタのアップやゴキブリなんかも出てくるので、苦手な人は要注意あっかんべー
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