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2015年07月08日21:20

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趣味はなにかと問われたら

 朝、浮かぬ気分で朝刊を手にした。一面は「新国立競技場工費2520億円了承」「ギリシャ債務減免要求へ」「来月再稼働 川内原発核燃料を搬入」の3本。いずれも興味があると言えばあるのだが、ささっと斜め読みしてからすぐに漱石と沢木耕太郎の連載小説を読んだ。
 それから朝ごはんまでの間に新聞を繰っていたら、ほとんど誰も見ないだろうという中面に「全国の原発51基の状況」一覧表が一面全部を使って表組みされていた。
 小学校の低学年から表組みのデータをひとつひとつ追うのが趣味なので、つい北海道の泊原発から鹿児島の川内原発まで、各発電所の運転年数などを見てしまう。原発派異常なまでの「高齢化」が進んでいる、ということがすぐにわかる。発電所としては全国に17箇所ある。
泊=26年
大間=建設中
女川=31年
東通=9年
福島第二=33年
柏崎刈羽=29年
浜岡=27年
志賀=21年
東海第二=36年
敦賀=45年
美浜=44年
大飯=36年
高浜=40年
島根=41年
伊方=37年
玄海=39年
川内=31年
 で福島第二を例にとれば
1号機=33年
2号機=31年
3号機=30年
4号機=27年
 と、それぞれの原発に3基から4基の発電基が設置されているわけである。
 去年、原発反対のデモが毎週おこなわれているさなか、経産省は2030年度の原発依存利率を20パーセント超、などと発表したが、大間に原発発電所を造っている他はいまのところ東通に1基、島根に1基建設しているに過ぎない。原則40年、場合によって40年超も認めるという曖昧模糊な方針を打ちだしたが、2030年に20パーセント超という目標は大丈夫なんだろうか?
 こんな冗談はともかく、自民党のエネルギー政策で、震災以前は原発比率を50パーセントに上げてco2排出と石油の輸入量を大幅に削減したい、と一貫した主張があった。が、この表を見ると、それは口から出任せに過ぎず、あるいは震災後に安倍が毎回こめかみに青筋を立ててヒステリックに原発批判に反論しているにもかかわらず、発電所の新候補地選びもやっていなければ増設するプランも相変わらずないのが不思議と言えば不思議。使用期間を50年60年と引き延ばす以外、20パーセント超なんて無理だろう。建設中の大間原発を見ればわかる。候補地となったのが1980年代。地元の理解を(半ば)得て建設着工が2008年で、いつ完成するのか目処も立っていない。完成したところで核燃料の搬入や試験運転に3年は必要だ。本気で原発が安全だと捉え、クリーンエネルギーとして真ん中に据える気があるのなら、80年代90年代00年代10年代と途切れないよう建設を進めていかなければ逆に公約倒れになるのは必至だ。
 一覧表を見てこんなことをぼんやりと考えていると、たった一面を見るだけで20分くらい時間を要してしまった。が、表という表はいくら眺めても飽きないのだ。スポーツ紙には必ずセパ両リーグの投手成績、打撃成績表が載っている。私はほとんどプロ野球に興味を失っているにもかかわらず、この綿密なデータ表を見始めると、1時間でも90分でも集中して分析することができる。が、それは数字のデータだからこそであって、英単語の一覧表だと10分経つか経たないかで覚えるのがイヤになってくる。うまくいかないもんだ。
 今日もウツ状態は進展なし。逃避行動のように本を読むことに逃れ、2冊計500ページを読破してしまった。廃人に近い、かもしれない。本が頭に入らなくなってきたらそのつど、ネットで世の中から落ちこぼれた人間たちのブログを中心に読み漁って、精神的な疲れを癒した。ずっと雨が降り続いている。家から出ることができなかった。
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