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2015年05月13日21:38

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デッサン教室の作品展へ

 昼ごはんを食べてから、自転車でJR藤沢駅を目指した。昨日から藤沢市民ギャラリーで開催の「湘南デッサン会展」をひやかす目的だ。
 1990年代、この会の前身であるデッサン教室に5年ほど通っていた。木炭を使って静物を光と影だけで捉える目を養いたい、願わくば描けるようになりたいと思ったのは、編集のスキルを磨きたいということとダイレクトに直結していた。が、木炭画や鉛筆画が好きだったせいでもある。
 残念ながら会場にセンセイは不在だったが、それゆえにじっくりと習作を見ることが出来た。私が在籍していた頃はほとんどが私より年上で、プロ級の腕前を持つ人が何人もいた。が、いまは総体的に当時よりレベルが落ちているようだ。たぶん芸大上がりのセンセイの、偏執的とも言える厳しい物の描き方を教え込むという方針が、センセイの加齢によってゆるまって、描く楽しみを教室のみんなで共有するというパラダイムシフトがあったのだろう、と思う。色の使い方が稚拙なパステル画よりいさぎよく木炭(ないしは数種類の鉛筆)一色で描く絵のほうが、より物や人物や風景を具象化出来る。センセイ自身がそんなことをたびたび述べていたし、光と影(濃淡)を目で捉えて写し取るスキルことが最も大切なことだ、と言っていたんだけどなぁ。展示された作品の8割はカラーだった。
 市民ギャラリーを出てエレベーターで降りたら藤沢駅だ。ちょっと外の空気を吸いたいと、駅前のデッキに出たら、奇妙な踊りをしている中年女性がいた。インドの舞踊に近いけれどもっと主張がありそうな雰囲気が漂っている。オウム真理教のような、一般社会からどこか離脱したような空気感。20秒くらい立ち止まって眺めてから、駅の下に駐めている自転車に向かった。と、うしろから外国人女性が明らかに私を追いかけて、呼び止められた。見たら、くねくねと踊っていた日本人女性の隣に立っていた、ついぞ見かけないほど美人の白人女性で、向きあうと171センチの私より6センチか7センチくらい背が高い。キャサリン妃より遙かに美形で、しかし額の中心から鼻まで白粉で真っ白く5ミリくらいの線を引く化粧を施しているゆえ、せっかくのエロさが台無しになっている。私くらいの女のプロになると(笑)、こういう女性に弱いんだよなぁ。
 片言の英語で「鎌倉から来てます」「いっしょにヨーガを学びませんか?」と言われた。私、鎌倉に住んでます、と答えたら、バッグからチラシを取り出して私に渡した。「BYC鎌倉odoriya」というグループで、パクティサンガ・リトリートというヨーガの一派らしい。イイネ! と日本語で彼女を仰ぎ見ながら言うと、彼女は笑った。私は彼女の顔とスタイルについて「イイネ!」と言ったのだが、案外と鎌倉の片田舎でヨーガを習ってみるのは面白いかもしれない、とも思ったのだった。
 往きはよいよい帰りは恐い。来た道をまた自転車で帰るのか、と憂鬱になったが、まさかJRで帰宅するわけにもいかず、自転車に乗った。
 途中、ブックオフで『「エコ罪びと」の告白 私が買ったモノはどこから来たのか?』(フレッド・ピアス著)とオーディオ特集をしているMacFan2014年2月号を買った。行き掛けの駄賃だ。
 億劫になりかけた自転車だったが、今日は絶好のサイクリング日和で、午後4時台の鎌倉は暑くもなければ寒くもなくて、どこまででも走って行けそうなほど、心が陽気だ。
 しかし、私は陰鬱な方が自分らしいと思う。はしゃぐ気持ちはつゆほどもなく、生きることに倦んで、(これから)どうしようかな、なんて心の中で繰り返していると、ひどく落ち着いた気分になる。根っから、心が病んでいる人間だ。
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