まだまだ日本のサッカーが今よりレベルが低かった時・・・・・
カズがイタリアのリーグに入団した。もっと前なら奥寺さんや金田さんもドイツのクラブに入っている。その時の日本はどうだっただろう。
カズがシュートを打っただけで大騒ぎし、クロスバーに当たるシュートだったりしたらもはやイタリアでも通用するかのように報じられた。それから比べれば今の日本の立ち位置は欧州でも戦力として認められている。たんなるジャパンマネーが目当てで、グッズの売り上げのための入団ではない。
決してカズをバカにしているわけではない。むしろ彼がいたから今があるのだから・・・・そして、それが現在の日本の強化につながっているとも言える。
今日のACL、グループリーグの第2戦。柏はホームでベトナムチャンピオンのベカメックス・ビンズオンと対戦した。
このチームにはレ・コン・ビンがいる。彼はベトナムからの初めてのJリーガーで札幌に所属していた。ベトナムの人たちから見れば奥寺さんやカズであり、野球で言えば村上さんとか野茂さんにあたるような存在であるはずだ。
ベトナムのチームということだけで見れば、そこに勝利することに対して日本のチームはそんなに難しくはないだろう。事実、この試合も柏は5−1と圧勝した。
だが、このベトナムのチームは弱かっただろうか。この得点差で負けたのだから弱かったのかもしれないが、では個人のレベルは日本人にはまったく及んでいなかっただろうか・・・・
11人対11人ではダメだろう。でもそのなかに数人はどうだろう・・・そこにカズはいなかったのか・・・・
柏は美しいばかりの流れるようなパスでチャンスを作った。吉田新監督のアカデミーからの戦術が浸透し始めていると感じた。
だが、ビンズオンは得点シーンもチャンスシーンもそのほとんどが個人技だった。
かつてカズのシュートに歓喜した日本人のように、この試合を見ていたベトナムの人たちは、いつかJリーグでも活躍できる選手がベトナムにもいると希望を持ったのではないだろうか。そして、彼らのJリーグでの期待はいつしかプレミアやブンデスリーガになるはずだ。
それはこれまでの日本人選手の躍進を見ればわかる。
ベトナムの選手は日本人選手よりは少し体格が劣るかもしれない。だが・・・・
彼らの細かい足元のキープ力は脅威だ。下半身の強さは欧米人に比べて日本の特徴でもあるが、さらにアジアの中で言えば、東南アジアの人たちの下半身は日本人より強靭だと言える。
日本にあってベトナムにないもの・・・・それは指導者の力量と経済力・・・・
ベトナム人にふさわしい戦術を指導できるコーチがいてお金があれば彼らが日本に追いつくことはそんなに難しくないように思えた。クラブチームなのだから外人選手の獲得もありである。
ドイツがブラジル大会で優勝したのはドイツの国債発行が0になったことと関係があると思うのはボクだけかもしれないが、サッカーの強さは経済と比例する傾向にあるのは事実だ。イタリア経済が疲弊しリーグが弱体化したのも・・・・・
日本にJリーグができた時はバブル時代の日本に世界中の有名選手が集まってきたが・・・・・
もちろん試合は柏が勝った。日本の参加チームの中で唯一のPOからの出場であった柏が一番いい成績を今のところ残している。だから、これからの活躍にも大いに期待したい。
しかし・・・・・
ベトナムにかつての日本を見た・・・・あの時の日本人が世界に感じたように・・・・
強くなってしまった今の日本人は忘れてしまったがベトナムの人たちには・・・・
言いすぎかな・・・・・
もちろん柏の勝利は喜んでいますよ・・・・・・
アジアCL グループリーグE組第2戦(柏日立台)
柏5−1ビンズオン(工藤2、OG、金昌洙、大谷、オセニ)
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