「乱」「影武者」そして昔のドラマ「砂の器」での仲代達矢の印象があって、
この人の本気が観たいと思っていた。
しかしもうそれは無理みたい。
それはずいぶん前に観たアトリエ公演でもそうだったけど、
彼の考える「面白さ」は僕には全く分からないからだ。
だから年配の多い客席がたまに笑いに包まれるのだけれど、全く理解不能。
でもこの理解不能は自分のせいだから自分を問い直さなければ、と考えさせられるような類のものではなく、
僕には全く関係ない笑いだから、もうこれ以上仲代達矢を追い求める必要はないと断じれた。
年寄りは年寄りでうまくやっていくらしいから、それにはタッチしないでおこう。
20年以上夫婦をやっている家のドタバタなど、僕には全く関係ないからだ。
ちなみに作ストリンドベリ。イプセンと同じころの人らしい。
はっきり言って内容は題名に完璧に負けてる(はっきり言って、必要以上に思わせぶりすぎるタイトルだ)
唯一悔いが残るのは、3.11当日に観るはずだった三好十郎作「炎の人」。
これさえ仲代主役で観れていたら、また仲代に対する気持ちが違ったものになったか、
それとももっと早く観なくていいという判断になっただろうに。
本当に、三好十郎作品を仲代達矢がどう演じるのかだけが観たかった。今でも見たい。
それだけが心残りだ。
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