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2014年11月28日20:52

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資本主義の壁、あるいは限界

 朝刊の一面トップは「年収360万円未満 5歳児保育料 来年度無償化見送りへ」。消費税の増税延期が内定して以来、1クラス30人学級とか、生活保護や障がい者世帯への税補填といった福祉や教育の予算が次々と削減、ないしは見送られている。他方で、リニアの建設がうやむやのうちに決定され、総額10兆円(たぶん最終的には5割から10割増になる)。原発事故の後始末には毎年1兆円+αが費やされ、しかも廃炉費用と最終処分場の建設費はいまだ未定という、考えようによってはものすごく景気のいい話がある。年収制限なしという条件で、すべての5歳児児童の保育料を無料にすると総費用は年間7千億円、と朝日は試算しているが、政府自民党はその程度の金でも惜しいのかと揶揄したくなる。私個人にとって7千億は大金だが、トヨタ1社の経常利益2兆円超と比較対照してみたら、なんとも官僚的な差配をするものだと呆れる。もっともこのような福祉切り捨てについては、安倍一人を悪者にするわけにもいかず、資本主義の限界と必然的到達点だろう。
 明日から旅に出る。ガイドブックに挟み込みの地図に、ネットや図書館本で調べた情報を書き込んだり、友人への土産品を考えてみたりしていると、小学生と大差ない遠足気分だ。ああ、遠足以外に毎年一回「社会見学」という行事があって、自分たちの住む地域の産業とか工場を見に行くという面白い内容だった。昨日和紙が無形遺産に登録決定というニュースがあったけど、私の住む市の北端は良質な和紙の産地として全国的に有名で、和紙工房へ見学&実体験をするという年もあった。1学年200人近いガキが押しかけて少なくとも一人一枚ずつ和紙を漉けるほどに栄えていた。いつ頃和紙産業は滅びたのだろう。地価を考えると大して需要もなければ儲けにもならない和紙なんか作り続けていても仕方ない、というのも資本主義の掟だ。ことごとく私の前には、忌々しい資本主義が立ちはだかっている(笑)。
 で、旅の準備について、出来るだけガイドブックやネットの情報を頭の中に持ち込まないようにもしたい。美味いメシを食いそびれたり、訪ねるべき絶景を見逃したとしても、それは運(縁)がなかったで済むから。ネット時代以降、ピンポイントで情報を得られるようになって、ミスなく旅が出来るようになった。情報収集に何日も費やすと、ホテルの部屋のインテリアも朝食バイキングで出るメニュー50品目すべても、名所旧跡に建つ碑も美しい海岸線絶景ポイントも、ほぼ全て全容がわかる世の中になった。あとはそれが本当の情報なのかどうかなぞっていくだけ、というのは旅のスタートなのか終わりに近いのか? 危険な旅はしたくないが、さりとて予定調和な旅もしたくない。損もする、得もする。その割合が半々というような旅が自分の身の丈に合っていると思う。
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