絶口調な夜

　昨夜は横浜駅に隣接する崎陽軒2階の「嘉宮」にて文庫発刊の打ち上げ。著者、担当編集者と私の3人で話が尽きず、帰宅したら23時を過ぎていた。おしゃべりな男は嫌いだ、と普段から公言しているのだが、実際のところ、そう言う自分がおしゃべりクソ野郎なんだろうな。
　崎陽軒と言えばしゅうまい。ここは地下に安く食べられる中華があるのだが、嘉宮は高級レストランゆえ倍額（3個840円）の特製が用意されている。中国美人スタッフがテーブル担当についたのだが、料理の説明がいちいち大仰で、それでなくても品のある味がうやうやしい味へと昇華した。名物弁当のしゅうまいはどんどんと不味くなる一方だが、こちらは美味過ぎてパクパクと口に放り込むような一品じゃなかった。しゅうまいに限らず何事でも中庸がいい（自分的には、という限定付き）。
　横浜駅周辺は小規模で地味な繁華街だが、街路にも店にもクリスマスの装飾があるせいかきらびやかで、こんなに日本って繁栄してんだ、と地方から都会にやってきた田舎者気分に陥ってしまった。うちの周りに来る観光客は地味系ファッションの人が多いので、10センチ以上ありそうなヒールとほとんど腿が剥き出しの若い子たちがあちらこちらにいるのが物珍しかった。ニッポンの国力、半端ねえ。
　
　昨日と一変、今日は晴れ、時々あっ晴れ。米軍の演習機以外、一点の雲もないほど青空が広がっている時間もあった。久しぶりにラズリと長い散歩をし、立ち寄ったスーパーで買ったいちごミルクをコップなみなみ一杯、一気飲みした。気分爽快、森高千里。
　で、本を返しがてら今度は自転車で図書館へ。
　今日は平々凡々な一日になった。
　
蛇足
産経新聞ソウル支局の加藤達也支局長の刑事告発裁判で、極右政府が産経に肩入れするのはともかく、朝日までもが韓国司法当局に対して報道の自由を守る考えから批判的なようだが、およそ全国紙たるものが引用と憶測だけで記事を書くというのは内容以前、取材態度と社内の校閲システムにも問題があるのではないか。極端なことを言えば、元ネタとなった朝鮮日報はネットでも読めるので、韓国語を知ってる人間なら、ソウルじゃなくて東京にいても書くことが出来る。
たとえば＜紀子は二度にわたって秋篠宮の子を堕胎し、両親が烈火のごとく怒鳴りこんだがゆえに妃として受け入れ、皇族の仲間入りを果たした、と皇室ジャーナリストの間で広く噂されていた＞という記事を海外の新聞が載せた、とその逆を考えてみる。やっぱ国内外を問わず、こういう憶測だけで書いた新聞記事はアカンのとちゃうか（笑）？