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2013年04月27日23:17

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上野由恵@上野の森美術館

今日からGW休暇、10連休である。

さて、初日は「上野にある上野の森美術館で上野由恵がフルートを吹く」という恒例の「フルート音楽日誌」。6回目となる今回のテーマは「マリンバとの出逢い」。
NHK交響楽団の打楽器奏者、竹島悟史氏を招いての楽しいコンサートとなった。

上野由恵:フルート
竹島悟史:マリンバ

01.シュテックメスト:歌の翼による幻想曲
02.バッハ:ハ短調組曲より、プレリュード
03.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
04.ドビュッシー:小さな黒人
05.チャイコフスキー:感傷的なワルツ
06.ラフマニノフ:ヴォカリーズ
07.バッツィーニ:妖精の踊り
<休憩>
08.竹島悟史:Let's!!(マリンバ・ソロ)
09.竹島悟史:Dear... 〜 from "A Letter" 〜(マリンバ・ソロ)
10.ピアソラ:ボルデル1900(『タンゴの歴史』より)
11.ピアソラ:夏(『ブエノスアイレスの四季』より)
12.ピアソラ:オブリヴィオン
13.ピアソラ:冬(『ブエノスアイレスの四季』より)
<アンコール>
14.ジョビン:イパネマの娘
15.メンデルスゾーン:春の歌

このシリーズはいつも楽しい。
今年も「上野の森美術館大賞展」が開かれていて、斬新な作品に囲まれてのお洒落な演奏会。
開演前や休憩時間に新たな才能を観て回るのもまた一興。

前半は小品集。
フルートとマリンバのオリジナル曲など、そうそうあるものではなく、全て編曲もの。マリンバのパートは全て竹島氏が手掛けたそうだ。
マリンバの柔らかな響きが心地いい。
フルートとこんなに合うとは思ってもいなかった。
前半最後の『妖精の踊り』は超絶技巧曲。ケレン味のないこういう曲も爽快だ。

後半は竹島氏のオリジナル曲とマリンバの説明で始まった。
竹島氏の話はときおりユーモアも交えて、とてもわかりやすい。
明るくリズミカルでちょっとジャジーな『Let's』も良いが、穏やかな『Dear...』に惹かれる。ヒーリング系の曲かと思いきや、最後はしっかり盛り上がる。

メインはピアソラ4連チャン。
ここでは由恵嬢の中低音が艶っぽく響く。やはりいいフルートだ。美しいというだけでなく、その音に乗る情報量が多い。簡単に言えば、気持ちが乗っているということなのだろうが、それだけではない何かを感じる。
深いね〜、彼女の音は。

アンコールは「フルートとマリンバの音が絶対に合うはず」ということで選ばれたのが、意外にも『イパネマの娘』だった。マリンバがグルーヴィーなリズムを生み出し、フルートもラテン系の節回しで応える。
もうひとつの『春の歌』は彼女の歌心がたっぷり表れた演奏だった。

息を吹く音のフルートと、木を叩く音のマリンバ。
原理としては単純な楽器である。なのでどちらも自然の音に近い楽器とも言える。
なので合わないわけがない。いい組み合わせを思いついたものだ、と感心してしまった。

終演後は恒例の甘味処「みはし」のあんみつ争奪戦じゃんけん大会も行なわれた。
残念ながら今回はゲットできず…。
昨年同様「黒船亭」のぶ厚いカツサンドも振る舞われた。もちろんワインも。
今日は売れ行きが良かったね〜。

今年も5月下旬から7月にかけてルーテル教会を巡るチャリティ・コンサートが予定されている。
また10月にはオペラシティでのプーランク没後50年にちなんだコンサートへの出演も決まっている。
秋には3枚目となるアルバムもリリースされる予定だ。

ラ・フォル・ジュルネでは4日(土)の無料公演で演奏予定なので、都合が合うならば、試しに聴いてみてはいかがだろうか。私ゃ聴けないんだけどね。世界のムラマツの黄金のフルートを間近で見られますぞ。

ちなみに私は僭越ながら「フルート奏者、上野由恵」コミュニティの管理人をしている。
ご興味のある方はご遠慮なくお気軽にご参加ください。
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